真にITを利用すると本質に迫る
株式会社ドモドモコーポレーション
遠田 幹雄
E-mail tohda@domo-domo.com URL http://www.domo-domo.com/
[プロフィール]
昭和34年 2月26日に石川県河北郡七塚町で生まれる
昭和56年 勤務先広告出版会社が倒産、印刷会社に営業として勤務
平成 9年 ニフティフォーラム中小企業診断士勉強会会議室議長に就任
平成10年 中小企業診断士として通産大臣登録
平成11年 石川県中小企業家同友会にてグループ長に就任し、農業を学び
大豆を作る「マメジン」という活動を始める
平成12年 金沢工業大学で情報2種資格試験講座の講師を務める
平成12年 株式会社ドモドモコーポレーションを設立
[発表要旨]
経営革新(イノベーション)にITは有効かどうか?
「気付き」をもった経営者にはITはとても有効なツール
最も有効なツールは「メール」→インターネットの有用性
It is a pen (アイティ イズ ア ペン)→ITは筆記用具
いつでもどこでも意志を伝え合うことができる
新たな共感者と深い関係を継続していくことができる
インターネット(メール)は時空を超えたツール
顧客との深い関係を醸成するためにITは有効
ホームページにより顧客とダイレクトな交流
掲示板、チャット、メールマガジン等のコミュニティツール利用
顧客とのダイレクトなメールやりとりは会話そのもの
→強力な営業活動であり、メールは営業支援ツールとなる
COC(コミュニティ・オブ・コマース)
コミュニティがあるからコマース(商取引)が発生しやすい
→コミュニティがないところに購買はない
外部協力者との深い関係にもメールは非常に有効
しかし、意志がなく気付きがない経営者にはだたの電線
ところで、多角化とは何か?
→自分の強さを薄めあうのではない
強い部分をさらに強くする(真意は多角化ではなく先鋭専門化といえる)
強い部分であり特徴のある部分しか生き残れない(たまねぎの芯?)
→コアコンピタンスを明確に
特に中小企業では強い部分でしか相手にされない
強みをどう伸ばし、どう生かすか?
その上で、弱い部分を補完することを考える
→自社で補強するか、外部と連携するか(アライアンスの重要性)
それを真の「多角化」と理解する
→しかしこの考えはプロダクトアウトで顧客不在
顧客からの視点
購買先として選択するのは?
・よい商品→うまい、安い、早い、という3つの基準
・より見返りのある方
・信頼のある方(顔なじみ、ブランド)
・購買そのものの満足度が高い方
顧客満足度について考える
あなたのお客さまは満足しているか?
ひとりのお客さまを徹底的に満足させることができるかどうか
満足とは「期待している品質を超えること」
品質とは「基準を超えること」
サービスや味覚の品質は「知覚品質」→基準がだんだん上がっていく
毎日、あらたな基準を設定しなおすくらいの覚悟が必要
単品訴求では満足させることができない
→ここで多角化の概念を導入
ひとりのお客さまに満足してもらうために、自社では最も強い部分を提供し、
弱いところは外部のアライアンスにより提供。ひとりのお客さまから見た時、
自社はフルライン化(多角化)といえる。
満足度の高い顧客の行動パターン
@再購買、A高金額購買、B固定客化、C口コミ宣伝
(例)米だけで満足できなくなった特定顧客に、かぶらずしや、魚の漬け物、
味噌、等を提供。あるいは米ではなくご飯で提供する。惣菜で提供する。
成功している多角化とはそういうことと理解しよう。
生涯顧客価値
アメリカのあるスーパーマーケットの20年間の顧客別貢献度比較
出典:ブライアンPウルフ 個客識別マーケティング
お客さま中心主義
一人のお客さまを満足させることができなくて誰が満足するか
目の前のお客さまが満足してくれるから、次も買ってくれる
「満足」から「感動」へ
成功者は「顧客が誰か」を明確にしている。(サイトでの例)
→サイトを訪れた人が「はっ」とするくらい、自分に訴えられて
いるような臨場感がある(共感者に深くミート)
→場違いだと感じた人は二度とこない(捨てる勇気を持つこと)
顧客満足度を高めた経営が重要
1000円のお客さま×1000人か、100万円のお客さま×1人か?
→どちらも100万円の売上
1回きりの購買か、生涯継続した購買か?
→試し買い需要だけでも、顧客数が多ければ大きな売上になった
大きな変換点
→食品だから口の数しか売れないので過去は前者を追っていた
→成長経済では有効だったが、今からの成熟経済では問題あり
過去の延長線上に成功はない
前例がないから正解がわからない
イノベーションとは「本質に気付き、動きだすこと」
お客さまと深く継続的にいい関係になる努力をする
→そのツールとしてITを利用する
→外部コンサルタントとアライアンスを組む
あなたにとってよいコンサルタントとは?
共感できる人
共に考え、共に行動してくれる人
耳の痛いことを指摘してくれる人
心の痛みをわかってくれる人
コンサルティング=コーチング+カウンセリング