楽天などのモールではない独自ドメインのWEBショップは独自の買物カゴを用意する必要がある。独自ドメイン店の買物カゴはサーバインストール型かASP型のどちらかを選択することになる。それぞれに一長一短がある。買物カゴはサーバインストール型がいいかASP型がいいか?代表的な例としてEC-CUBEとショップメーカーを比較してみた。
EC-CUBEとショップメーカーを比較
項目
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利用
形態 |
WEBサーバーにインストールする。
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業者のWEBサービスを利用する。→ASP
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月々
料金 |
無料(オープンソース)
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2940円か5250円(携帯ショップOKのプロ)
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WEBサーバの月額
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独自SSLが使えるサーバが必要。→ワダックスなら月7665円~で独自SSLが使える
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不要(ショップメーカーは買い物機能だけをSSLで提供するしくみ)
※ただし、別途に商品紹介をするためのWEBサイトが必要 |
セキュリティ
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自己責任→高リスク
※個人情報の漏洩が懸念 |
ASP業者→低リスク
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商品のページ
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テンプレートで自動的に生成するので便利だが定型的で自由度低い。
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買物カゴ用のタグを貼るだけなので自由で複数のページに買物カゴ設置可。
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サーバインストール型買物カゴの弱点
サーバーインストール型の買物カゴは「安い」「便利」というのが特徴だった。しかし、その特徴は時代の流れとともに変容しつつある。
サーバーインストール型の買物カゴは、「オープンソースのソフトを使えるから運営コストが安い」と思っている方が多いようだ。しかし、かえってASPより高くつく例が多く見受けられる。今では買物カゴはSSLが使えないとお客様が買物をしてくれない可能性が高い。EC-CUBEの場合は仕様上、独自SSLが使えるサーバを用意する必要があるためサーバコストがかかる。
さらに、運営者にITスキルの高さが求められる。買物カゴには、顧客の購買情報が入るので個人情報の管理が必要である。単にSSLにするだけではなく、情報漏えいが起きないように適切な管理を行なわなければならない。OSやWEBブラウザにセキュリティホールなどが発見されたら、すぐに、買物カゴシステムへの対応をしなければならない。また、買物カゴシステムそのものにバグが発見されることもあるだろうし、その対応も求められる。対応を誤って個人情報をWEB上にさらけだしてしまうようなリスクが常につきまとう。
またに、お客様への買物利便性の向上策においてASP買物カゴに比較すると不利だ。ASP買物カゴは提供するASP会社同士の競争も激しいためよりよいサービス向上合戦をおこなっているため、ある程度は自動的にサービス向上することが期待できる。しかし、サーバインストール型の場合は、買物カゴシステムをインストールした後の向上策は基本的に自分で行なわなければならない。サーバインストール型の買物カゴを運営する場合は、運営者側にかなりのITスキルと運営能力が必須である。情報技術者の専任者がいるくらいでないと、運用は安定しないのではないかと思われる。
つまり、
これまでサーバーインストール型の買物カゴの長所だった「安い」「便利」という点は、今となっては訴求しにくい。むしろ弱点に変わりつつある。
初めてのWEBショップはASP型買物カゴが無難
このような理由から、初めてWEBショップを始めるというかたにはASP型買物カゴが無難である。ASP型買物カゴ(例えばSHOP-Maker)はカートのみのレンタルなので、ショップサイトのデザイン等に制限がない。
既にサイトを持っているのなら、カートへのリンクを張るだけで導入できる。オリジナリティあるショップ構築・きめ細かいショップ運営が可能である。
これから始めるのなら、無料のCMSであるMTOSを使い、さくらインターネットなどの運営コストの安いサーバで独自ドメインで始めるのがおすすめだ。
※ASPとは、アプリケーションサービスプロバイダの略。ASPはビジネス用のアプリケーションソフトをインターネットを通じて顧客にレンタルする事業者のこと。ユーザはWebブラウザなどを通じて、ASPの保有するサーバにインストールされたアプリケーションソフトを利用する。
レンタルアプリケーションを利用すると、ユーザのパソコンには個々のアプリケーションソフトをインストールする必要がないので、企業の情報システム部門の大きな負担となっていたインストールや管理、アップグレードにかかる費用・手間を節減することができる。従来はERPなどの大規模な業務システムがレンタルの対象であったが、近年ではワープロや表計算などの日常頻繁に使われるアプリケーションソフトもレンタルされるようになりつつある。(出典:e-words)
この記事を書いた遠田幹雄は中小企業診断士です
遠田幹雄は経営コンサルティング企業の株式会社ドモドモコーポレーション代表取締役。石川県かほく市に本社があり金沢市を中心とした北陸三県を主な活動エリアとする経営コンサルタントです。
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民民での直接契約を中心としていますが、商工三団体などの支援機関が主催するセミナー講師を年間数十回担当したり、支援機関の専門家派遣や中小企業基盤整備機構の経営窓口相談に対応したりもしています。
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