『気を引くコピーは絵が見える』と題したミニセミナが開催された。講師は赤須企画事務所代表の赤須治郎さん。コピーライターとして石川県では有名な方だ。
■3S(スクリーン:映画・スポーツ・セックス)、
■3B(ビューティ・ビースト:小動物・ベイビー)
などのツールも紹介された。コピーは感性だけではなく理論が必要だということが再認識され、いい機会であった。
なお、長年のお付き合いということで、私は進行のお手伝いをしただけなのだがホームページドクターとして遠田幹雄という名前も大きく掲載されていた。(^^; このセミナは平成17年1月25日(火)のことである。
以下http://www3.omisebatake-isico.com/blog/2005/10/post_43.htmlより引用
「気を引くコピーは絵が見える」【情報誌あきんど73号掲載版】
『気を引くコピーは絵が見える』
コピーライター 赤須 治郎氏(赤須企画事務所 代表)
店舗やWebショップにとって、商品アピール・販促にとても重要なキャッチコピー。良いキャッチコピーとは、読んだだけで場面を思い浮かべられるものです。雑誌広告を参考にしたり、商品分析をしながら、人の心を捉える効果的なキャッチコピーをつくってみましょう。
■雑誌の見出しはキャッチコピーのお手本
キャッチコピーのお手本になるのが週刊誌や月刊誌の見出しです。新聞に掲載され
ている雑誌の広告が、良い教材になります。
お客様は読みたい記事が載っている雑誌を買いますから、広告には記事の見出しが
たくさん並んでいます。この見出しのつけ方が巧みなので、キャッチコピーとして大いに参考になります。
ところで、見出しは記事の要約ではありません。
私たちは国語の勉強で、この作品の内容を短文にまとめましょう、などと習ったものですから、内容の要約を見出しにすると考えがちです。
しかし、見出しで中身が分かったら誰も雑誌を買いません。
見出しとは読みたいと思わせる「売り文句」です。
■キャッチコピーの要素
雑誌の見出しを見比べると、目を引くものには共通した特徴があります。
1.名詞+動詞の組み合わせ
例)「見せる棚と隠す棚」(メイプル4月号)
キャッチコピーでは形容詞をあまり使いません。抽象的すぎて、絵を思い浮かべられないからです。動詞を使うと動きが生まれます。例に引用した見出しは、対比の手法で意味をより鮮明にしています。
2.たたみかけ
例) 「花名所で桜の膳を」(家庭画報4月号)
1番の例は対比で印象を強めていますが、こちらは同系の要素の繰り返しで、記憶に残るように仕向けています。使っている単語は日常用語ですが、単語の積み重ねが、絵を思い浮かべる手助けになっています。
3.異質な言葉の組み合わせ
例)「その人、ワーキング・ミューズ」(ドマーニ4月号)
ワーキング・ミューズとは働く女神とでも訳せば良いのでしょうか。カタカナ言葉がファッション誌らしくて効果的です。ワーキングとミューズという異質なものを組み合わせた造語の面白さ、斬新さで印象づけています。
■コピーを書く前にTPO分析を
キャッチコピーを書くためには「売りたい理由」と「欲しい理由」の両方を理解する必要があります。
TPO分析がそのための良い方法です。Tは時間(time)、Pは場所(place)、Oは商品力(object=物)。VAN(60年代のメンズファッションをリードしたVANジャケット)の創始者、石津謙介氏が考案したTPOの活用形です。
対象となる商品やサービスが使われる時間と場所、特徴をできるだけたくさん書き出します。「タマゴ」を例題にします。
T(時間) ①朝 ②昼 ③夜
P(場所) ④家庭 ⑤弁当 ⑥遠足
O(商品力)⑦鮮度 ⑧栄養 ⑨価格
これらの要素を組み合わせてみて、絵が見えたり、ピンとくるものがあれば、使えるキャッチコピーです。
・朝食に生タマゴ、新鮮です。(①④⑦)
・ランチ+タマゴ、元気が出ます。(②⑤⑧)
・今晩はタマゴ料理、母さんの味!(③④)
・タマゴ焼きは遠足のお約束!(⑥)
TPOの各要素をたくさんの書き出すことが、コピーづくりのコツです。タマゴ屋さんなら、もっとたくさん書き出すことができるでしょう。
■「らしい」コピーを書きましょう。
キャッチコピーは心に届く言葉でなければなりません。それは、例えば、専門家が語る”本当の話”です。
コピーライター「もどき」の気取ったコピーは、底が浅く、印象に残りません。専門家だからこそ知っていること、それを言葉にすれば、経験に裏付けられ、臨場感のある、魚屋さんらしいコピー、薬剤師らしいコピーなど、「らしい」コピーになります。
他の人には決して書けない、「らしい」コピーづくりを心がけましょう。
この記事を書いた遠田幹雄は中小企業診断士です
遠田幹雄は経営コンサルティング企業の株式会社ドモドモコーポレーション代表取締役。石川県かほく市に本社があり金沢市を中心とした北陸三県を主な活動エリアとする経営コンサルタントです。
小規模事業者や中小企業を対象として、経営戦略立案とその後の実行支援、商品開発、販路拡大、マーケティング、ブランド構築等に係る総合的なコンサルティング活動を展開しています。実際にはWEBマーケティングやIT系のご依頼が多いです。
民民での直接契約を中心としていますが、商工三団体などの支援機関が主催するセミナー講師を年間数十回担当したり、支援機関の専門家派遣や中小企業基盤整備機構の経営窓口相談に対応したりもしています。
保有資格:中小企業診断士、情報処理技術者など
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