マイクロソフトBING

新BINGが使えるようになり、ChatGPT搭載のAIチャットが回答してくれます

この記事は約11分で読めます。

新BINGいよいよChatGPT3搭載のAIチャットが使える「新BING」がブラウザで開くようになりました。WindowsPCのエッジでBINGを開くと「新しいBINGへようこそ」という文字が表示されます。
「新BING」はすぐに使えるわけではありません。申込み順で案内され順次使えるようになるとのことでした。先週申し込みましたがそのときすでに数百万人が順番待ちでした。
私は本日(2023年2月20日)から使えるようになりましたので、さっそく使ってみたいと思います。

新BINGはChatGPTを搭載

「チャット」というメニューがあります

ChatGPTが使えるBING新BINGには上部に「チャット」というメニューがあります。その「チャット」をクリックするとAIチャットが対応してくれます。これはOpenAIが開発した「ChatGPT」です。この「ChatGPT」のバージョンは「3」なのか「3.5」なのか、それともそれを超える「ChatGPT4」ではないか、とも言われている高性能な言語生成AIです。
このチャットを使わない場合は通常の検索エンジンとして検索結果を表示します。
使い方がこれまでと少し違いますので注意が必要ですね。

チャットにCRMに関する質問をしてみました

試しに「チャット」で、こんなことを尋ねてみました。

食品を販売している通販会社が、顧客と長期的に良好な関係を築くことを重視した経営に移行しようとしています。そのために有効な対策案を10程度おしえてください

いわゆるCRMといわれるような顧客との関係性を高めるマーケティング施策に関する質問です。

その回答はこちらです。

回答結果はテキストで表示されるので、コピペすれば使えます。

食品を販売している通販会社が、顧客と長期的に良好な関係を築くことを重視した経営に移行するための対策案について、インターネットで調べてみました。

一般的に、顧客満足度(CS)を高めるためには、以下の3つのポイントが重要だと言われています1。

顧客の期待値を把握する
商品の実績評価を把握する
期待値と実績の差分解消の努力をする
具体的な施策としては、以下のようなものがあります23。

既存顧客のカスタマーサクセス(CS)の強化
CRMやSFAの活用
ロイヤルティプログラムやリピート購入促進策の導入
オムニチャネル戦略やパーソナライズドマーケティングの展開
アフターフォロー・問い合わせ対応・クレーム処理などのサービス品質向上
これらはあくまで一例ですが、食品通販業界では特に商品や配送サービスに関する安全性・信頼性・利便性が重要視される傾向があります4。そのため、食品衛生法や消費者契約法などに基づく適切な許可や表示義務も必要です5。

よく見ると、単純に回答をAI生成しているだけではないようです。自動的に適切な検索を行い、その結果から有望な内容をチョイスして表示しているようです。

そのさいの出典URLもリンクで明示してくれます。出典が確認できるのはいいですね。

また、このことはURL表示されることによるSEO効果も生み出されることが想定できますので超重要です。

実際にこのURLで表示されるのは大手サイトだけではなく、民間の通販サイトのURLもちょくちょく表示されています。このURLに出現するような取り組みも大事ですね。

さらに続けて質問ができます。

リピート購入促進策というのは具体的にはどんなことをするのがよいですか?

という質問を続けて尋ねました。

その回答は次のとおりです。

リピート購入促進策とは、顧客が一度だけではなく、継続的に商品やサービスを購入することを促すための施策のことです。

リピート購入促進策の例としては、以下のようなものがあります123。

購入後のターゲットメッセージによる継続的エンゲージメント施策
リアルタイムでのトリガーアクション(例:カート放置時のリマインドメール)
取引関連のメール(例:注文確認・発送通知・レビュー依頼)の最適化
外部の興味関心データを元に顧客の購買を促進するコンテンツ配信
ロイヤルティプログラム(例:ポイント制度・会員特典)の検討
コンバージョンを増加するためのリターゲティング施策(例:広告配信・クーポン提供)
アフターフォロー・問い合わせ対応・クレーム処理などのサービス品質向上
これらはあくまで一例ですが、食品通販業界では特に商品や配送サービスに関する安全性・信頼性・利便性が重要視される傾向があります4。そのため、食品衛生法や消費者契約法などに基づく適切な許可や表示義務も必要です。

この回答にも出典URLの記述があります。

質問と回答がスムーズに連続していきます

連続して質問と回答ができます。

回答してくれた内容の次に、3択の質問の選択肢が現れることがあります。そのひとつをクリックするだけで、その質問に関する回答が生成されます。

無限に会話が続きそうですね。

ただし、現在は利用者が多すぎるとのことで負荷調整で連続した回答は5回までに制限されているようです。制限回数は徐々に緩和されていき、近いうちに1日あたり100回程度の回答を得ることができるようになるらしいです。

ベジタリアン料理に関する質問とチャットの回答例

新BINGの画面には「ベジタリアン料理」に関するAIへの質問の例が表示されていました。

ベジタリアンの6人でディナーパーティーを開く必要があります。チョコレートデザート付きの3品のコースメニューを提案できますか?

という内容でした。
私自身がベジタリアンですので、個別の例示なら鋭い…とどきっと驚きましたが、これは全員に対する例示のようですね。あーびっくりしました。
どんな回答をするのか興味がでてきたので対話を進めてみました。

以は、わかりやすくするために対話形式に組み直しました。

AIの回答
AIの回答

ベジタリアンのディナーパーティーには、色々なタイプのメニューがありますが、ここではヴィーガン(完全な菜食者)にも対応できるコースを提案します。1

前菜は「目の前で仕上げる有機野菜パレット」2がおすすめです。鮮やかな青いお皿に盛られた国産有機野菜を鉄板で焼いて、自家製のドレッシングでいただきます。野菜の旨みと香りが引き立ちます。

メインは「出汁を含む肉・魚介、卵、乳製品を一切使用しないビーガン完全対応のベジタリアンコース」3がおすすめです。大豆ミートや豆腐、きのこなどを使った料理が7品も楽しめます。まるでお肉のような食感や味わいが楽しめます。

デザートは「砂糖不使用 グルテンフリーのヘルシーで美しくなるためのスィーツ」4がおすすめです。デーツやイチヂク、くるみなどを使ったボールにココアパウダーをまぶしたものです。甘さ控えめでチョコレートの風味が楽しめます。

以上がベジタリアンの3コースメニューの提案です。いかがでしょうか?

どもども遠田
どもども遠田

私はベジタリアン生活を50年以上しています。肉や魚は食べないし、食べたくありません。
ですから、肉の形態や味に似せたような大豆料理を好ましく思っていません。大豆ミートのような疑似肉素材を使わないでおいしく食べられるベジタリアン料理を教えてください。

AIの回答
AIの回答

なるほど、大豆ミートのような疑似肉素材はお好みではありませんね。それなら、大豆ミートを使わないでおいしく食べられるベジタリアン料理を教えます。
例えば、「ウインナーソーセージ」1は、肉を一切使用していないプラントベースフードです。主に果物、野菜、豆類、穀物、ナッツ類などを加工した食品で、見た目や味も本物のソーセージにそっくりです。

また、「ビーガンレシピ」2は、動物性食品を使わない料理のことです。おうちで作りやすいレシピがたくさんあります。例えば、「ビーガンカレー」や「ビーガンチョコレートケーキ」などがあります。

さらに、「ソイミート(大豆ミート)」3は、大豆たんぱく質を加工したもので、お肉の代わりに使えます。植物性たんぱく質が摂れるので健康にも良いです。色々な料理に応用できます。例えば、「ソイミートと野菜の炒め物」や「ソイミートとキャベツのロールキャベツ」などがあります。

以上が大豆ミートを使わないでおいしく食べられるベジタリアン料理の例です。これらの料理はどうでしょうか?

どもども遠田
どもども遠田

紹介してくれたウインナーソーセージは疑似肉ですよね。そのようなものは好まないです。純粋に野菜や木の実で素材を生かした料理はないですか?

AIの回答
AIの回答

すみません、ウインナーソーセージは疑似肉でしたね。野菜や木の実で素材を生かしたベジタリアン料理を教えます。

例えば、「ベジタリアン南蛮漬け 絹揚げと茄子」1は、お豆腐と茄子で南蛮漬けを作るレシピです。酢と醤油のさっぱりした味が食欲をそそります。

また、「かぼちゃとにんじんのポタージュ」2は、かぼちゃとにんじんを合わせた色がキレイなスープです。牛乳を豆乳にし、とろみは片栗粉でつけることで動物性の食材を使わないレシピです。

さらに、「ベジタリアンカレー」3は、肉や魚介類を使わないカレーです。野菜や豆類、ナッツ類などをたっぷり入れてコクと旨みを出します。スパイスも自分で調合することで香りも良くなります。

以上が野菜や木の実で素材を生かしたベジタリアン料理の例です。これらの料理はどうでしょうか?

どもども遠田
どもども遠田

なるほど。すてきな提案ですね。 では、デザートで乳製品不使用のおすすめはありますか?

AIの回答
AIの回答

「卵・乳製品を使用しないマクロビスイーツ」1は、ケーキ・スコーン・豆乳アイス・パフェ・プリンなど種類も様々です。都内で食べられるお店も紹介されています。
「乳製品なし米粉三毛猫クッキー」2は、米粉とオリーブオイルで作るクッキーです。三毛猫の形にして可愛く仕上げます。
「牛乳なしで作れるかるかん」3は、桜色をした和菓子です。水あめと寒天で作ります。軽い食感で美味しいです。
以上が乳製品不使用のデザートの例です。どれが気になりますか?

こんな感じで対話が進みました。この後も…

・マクロビスイーツが気になります。
・米粉三毛猫クッキーが気になります。
・かるかんが気になります。
何でも聞いてください。

という3択の表示がでて、3択の選択肢のどれかをクリックするとまた対話が進みます。これは無限にやりとりが進みそうですね。

また、途中で「すみません」とあやまってくれるところがなかなかかわいい対応ですね。このあたりは情緒的な反応をするように調整したのかもしれません。

OpenAIのChatGPTとは少し印象が違います

まだためしに使い始めたばかりですが、これまで使ってきたOpenAIのChatGPTとは少し回答の傾向が違うように感じました。同じChatGPTなのかといわれたら違うような印象を持ちました。

OpenAIのChatGPTは、回答が断定的でときどき間違った内容を返してくることがあります。しかし出典が明確でないので、不安なときはその都度検索しなおすという作業がついて回りました。

一方、新BINのチャットは、回答を生成するさいの出展情報URLを明示してくれるので、そのままリンク先をクリックして情報を確認することができます。また、やりとりがより人間的で自然な印象があります。

なんだか、新BINGの表現方法のほうが安心感がありますね。

OpenAIのGPTを使った事例

OpenAIの「ChatGPT」で対話型の文章自動生成を試してみました

OpenAIの「ChatGPT」で対話型の文章自動生成を試してみました、精度が高くて驚きます
OpenAIにはいろんな機能があります。単なる文章生成だけではなくチャット形式で対話を連続させることもできます。 とくに「ChatGPT」は2022年11月にサービス提供を始めたばかりですが、なかなか評判がよいです。現在は無料で使えます。条件としてはOpenAIで無料アカウントを作成してログインしておくだけです。 この「ChatGPT」の機能を試してみましたがなかなかすごいです。

Googleの検索結果にChatGPTの回答を自動的に表示させるためのChrome拡張機能が優秀です

Googleの検索結果にChatGPTの回答を自動的に表示させるためのChrome拡張機能が優秀です
Googleの検索結果にChatGPTの回答を自動的に表示できるようになりました。 ChatGPTとはOpenAIが提供している文章生成のAIで、現在は無料で誰でも利用することができます。このChatGPTは便利ですが、いちいちOpenAIのサイトにいって入力しないと使えなかったのが面倒でした。 それが「ChatGPT for Google」というChrome拡張機能を使うと、Googleの検索結...

上記の記事も参考にどうぞ。

スマホアプリのBING

スマホアプリのBINGはまだ新BINGではなく旧BINGのままです

なお、iPhoneに入れたBINGアプリのほうでも試してみましたが、2月20日の段階ではまだ新BINGになっていませんでした。

「既に順番待ちリストに参加しています」という表示がされたままで、チャットの項目がありません。

念のためAppStoreでBINGのアプリのアップデートがでていないか調べてみましたが、現状のものが1週間ほど前に更新された最新版でした。

もうしばらく待つことにしましょう。

2月23日にアプリが更新されスマホでも新BINGが使えるようになりました

2023年2月22日にスマホ用のBINGアプリがアップデートされました。早速アプリを更新したところ新BINGが使えるようになりました。

これまでPC版のエッジでのBINGでしか使えなかったAIチャットがスマホでも使えるようになりました。

iphoneで新BINGアプリ

iPhoneで新BINGアプリが使えるようになり、AIチャットがスマホでも使えるようになりました

iPhoneで新BINGアプリが使えるようになり、AIチャットがスマホでも使えるようになりました
スマホ用の新BINGアプリがリリースされ、iPhoneでもAIチャットが使えるようになりました。これは便利。もうスマホの検索エンジンはBINGでいいんじゃないかと思います。 もちろん一番の目的はAIチャットを使うことなのですが、検索やニュースなどの欲しい機能や情報がワンストップになっているのでとっても有用です。

↑上記にスマホでの新BINGを使ったレポートが紹介されています

スマホ版の新BINGは音声入力に対応していて回答も音声でしてくれるという神アプリになりました。これはすごいです。

新BINGに搭載されたAIはChatGPT4

BINGのチャットに、「ChatGPTとの違いは?」という質問をしたところ面白い解答がありました。

BING搭載のAIはGPT4だということです。

・BingAIはPrometheus(別名GPT4)というものを採用している。
・GPT3と4では学習量に約3倍の差がある。

OpenAIのChatGPTのバージョンは3または3.5とか言われています。2023年にはChatGPT4を発表すると聞いてはいましたが、まさか2月にリリースしたBINGのチャットAIがGPT4だとは知りませんでした。

これが本当なのかどうかは正式にマイクロソフトからの発表があるかどうかを見極めましょう。

正式発表があり、ChatGPT4が組み込まれていることが判明

3月15日になり正式発表があり、新BINGにはChatGPT4が組み込まれていることが判明しました。

ChatGPT生んだAIツール、新バージョン「GPT-4」登場
人工知能(AI)を手掛けるスタートアップの米オープンAIはチャットボット「ChatGPT(チャットGPT)」などを生み出し、生成AIと呼ばれる分野でテクノロジー企業間の激しい競争を引き起こしたAIツールの新たなバージョンを公表した。

新バージョン「GPT-4」は正確さや創造性などが向上。オープンAIに100億ドル(約1兆3500億円)余りを投資している米マイクロソフトは自社の検索エンジン「ビング」にGPT-4を組み入れると明らかにした。

他のニュースソースでも同様の記事がありましたのでこれで確定でしょうね。これからの新BING、ますます楽しみになりました。

新BINGに画像生成AIの機能が追加されました

新BINGに画像生成の機能が追加されました、びっくりするほど高精度です。

新BINGに画像生成の機能が追加されました、びっくりするほど高精度です
マイクロソフトから発表があり、AIによる画像生成の機能がBINGに追加されたことがわかりました。「Image Creator(イメージクリエーター)」という名称です。新BINGの文章生成AIチャットと違い、順番待ちしなくてもマイクロソフトIDでログインすれば誰でも使えます。 この「Image Creator」の生成画像のクオリティがなかなかすごいです。商用利用もOKということなので今後の利用も増加...

どんどん進化していく新BING、マイクロソフトの攻める姿勢が感じられますね。