石川県の農業は行政指導エリアが5つの地域に区域分けされている。北から「奥能登」「中能登」「県央」「石川」「南加賀」と分かれて、それぞれの地域に農林総合事務所がある。南加賀は、川北町、能美市、小松市、加賀市の4つの市町のエリアである。この南加賀の農業は稲作が中心だが、園芸作物である野菜にチカラを入れてきている。
しかし、地元産の野菜が地元にあまり流通していないのが現実である。
消費者からは地産地消の考えが高まる中で、地元野菜が地元になかなか流通していないという問題を打破するために考えられたのがこの「なんかがいい野菜」だ。
実は、石川県民でもこのエリア分け(南加賀)はピンとこない。南加賀の4つの市町を正確に言い当てられる人はどれくらいいるだろうか…。
しかし、地産地消でいう「地元」という意識は、この南加賀というエリアにピッタリだった。
地元というと「小松市」なのか、「小松市および近隣市町」なのか、「石川県」なのか、「日本」なのか。(※小松市で行なった調査)
一番多かったのは「石川県」で約4割だった。単純にこの数字だけみれば、石川県産のブランド化や流通促進策をとろうという対策になるだろう。
注目したのは「小松市」と「小松市および近隣市町」の合計数値が過半数を超えていたことだ。より自分が住んでいる地域に近いものを食べたいという消費者の意識の現れだろう。
ここで、「小松市」と「小松市および近隣市町」というのは「南加賀」というエリアになることを確認する。
あまり認知度がない「南加賀」であるが、知ってもらえば購入動機の促進になる。それが、「なんかがいい野菜」という展開が生まれるきっかけになったようだ。
▼なんかがいい野菜のフェイスブックページ
今後の「なんかがいい野菜」の展開に注目したい。
この記事を書いた遠田幹雄は中小企業診断士です
遠田幹雄は経営コンサルティング企業の株式会社ドモドモコーポレーション代表取締役。石川県かほく市に本社があり金沢市を中心とした北陸三県を主な活動エリアとする経営コンサルタントです。
小規模事業者や中小企業を対象として、経営戦略立案とその後の実行支援、商品開発、販路拡大、マーケティング、ブランド構築等に係る総合的なコンサルティング活動を展開しています。実際にはWEBマーケティングやIT系のご依頼が多いです。
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