中小企業診断士

中小企業診断士は資格を維持するために毎年知識と実務経験値を取得し5年ごとに資格の更新登録をする

この記事は約3分で読めます。

中小企業診断士更新登録要件取得状況のお知らせ 中小企業診断士更新登録要件取得状況のお知らせが、昨年末に届いている。中小企業診断士は資格を維持するために毎年知識と実務経験値を取得しなければならない。そして5年ごとに資格の更新登録をする。中小企業のコンサルをできる能力があるかどうかを制度でチェックするというわけだ。運転免許のように更新手続きが必要なのが中小企業診断士である。
遠田は平成10年に中小企業診断士登録なので、平成25年は3度めの更新手続きをすることになる。

税理士や社会保険労務士など他にもコンサルタント的な資格は多数あるが、このような更新制度はない。更新制度がある中小企業診断士は国家資格として独特のポジションであるといえる。
中小企業診断士更新登録要件取得状況のお知らせ

中小企業診断士の資格更新に必要なのは知識と実務

中小企業診断士の更新に必要なのは「知識」と「実務」の2項目である。

知識のほうは「新たな知識の補充要件」という項目になっており、中小企業診断協会などが主催する半日の更新研修を5回受講することでクリアできる。

実務のほうは「実務の従事要件」となっており、実際に中小企業者に対する有料のコンサルティングを30日以上実施することなどが更新の条件になっている。コンサルティングは現場感覚が非常に重要なため、座学ではなく実務の要件のほうが重くなっている。

実務の従事要件をクリアできない中小企業診断士が多い

中小企業診断士の有資格者数は全国で2万人弱だが、独立開業しているのは3割に満たない。つまり、7割以上の中小企業診断士は企業内にとどまる「企業内診断士」である。企業内診断士の場合、コンサル業務を行わない人が多いため、「実務の従事要件」の30日をクリアするのが困難で更新できない中小企業診断士もでてくる。

だから、「実務の従事要件」を満たすための「実務補習」という制度がある。実務補習は診断協会などに申し込んだ中小企業診断士数名でチームを構成し、そのチームで実際の中小企業者を数日かけてコンサルティング(経営診断)することで、実務能力を確保しようというものである。

独立診断士は実際のコンサル先中小企業者から証明をもらえばよい

経営コンサルタントとして独立している中小企業診断士は、日々の業務がまさに実務であるため実務補習を受ける必要はない。実際に有料でコンサルティングを行なっていれば、その受診企業から証明をもらえばよい。

中小企業庁のホームページに中小企業診断士の更新に関する情報と資料のダウンロードができるようになっている。様式第19(診断助言業務実績証明書)に記入して、受信先企業のハンコをもらえばよい。A4で一枚の簡単な書類である。

要件が整ったら中小企業庁に更新手続きを行う

更新に関して早期手続きをするよう 知識と実務の要件が整ったら更新手続きを行う。中小企業診断士は国家資格なので、国(中小企業庁)に対する手続きになる。中小企業庁からは更新に関して早期手続きをするよう、うながす文章がでている。5年に一度の書類整備は実際にはけっこう面倒なものだ。(※画像とPDFは中小企業庁から引用)
ただし、中小企業診断協会(社団法人)の正会員ならば、中小企業診断協会のマイページから、資格要件のポイント状況の確認や手続きができる。これは便利である。
中小企業診断協会に加入するかしないかは任意であるが、中小企業診断士の更新手続きの年になると協会の正会員でよかったと思う。