WEBサイトのドメイン変更や違うURLに移転をしなければならないときがある。
既存のWEBサイトのドメイン名にはグーグルにインデックスされた多数のページや被リンクなどのSEO的な資産がある。単に移転してしまうとそのSEO資産が無駄になる。また、当面の間は新WEBサイトではなく旧WEBサイトのほうが検索エンジンで上位表示されることから、検索エンジンから訪れる訪問者に不親切な誘導をしてしまうことになる。
この対策としては。旧のWEBサイトのトップページに「.htaccess」を置き、その内容には「Redirect permanent」を使い、新URLを記述するのがよい。こうすることで、旧サイトへのすべてのアクセスが新サイトへのリダイレクト(自動的に転送)になる。しかも、旧サイトのSEO資産も新サイトにある程度の移転が期待できる。
「.htaccess」の記述方法
「.htaccess」とは、WEBサーバの動作を制御するファイルでディレクトリ単位で設置できる。今回は、ルートとなる「www」に以下のような「.htaccess」ファイルをおけばよい。
Redirect permanent / http://www.新ドメインのURL.com/
「Redirect permanent / http://www.新ドメインのURL.com/」の行を説明する。
「Redirect permanent」は恒久的なリンク先移転ということを表示するもので、旧URLから新URLになったことを伝える意味がある。
「Redirect permanent」の後ろには半角のスペースを入れる。
そして「/」が入り、また半角のスペースが入る。この「/」は「旧サイトのすべてのページ」を表していると思えばよい。そしてまた半角スペースが入り、その後ろに新WEBサイトのURLである「http://www.新ドメインのURL.com/」を入れる。
そして、一行改行を入れる。この改行(空白の行)がないとうまく動作しないことがあるので注意が必要だ。つまり、この「.htaccess」ファイルは一行ではなく2行なのである。
また「.htaccess」のファイル名も特殊で「.」の前にはなにもない。「.」の後ろに「htaccess」が入る。そのため、ウィンドウズに付属している「メモ帳」などでは編集できない。秀丸エディタなどのテキストエディタが必要になる。さらにWEBサーバに設置するときは「FTPソフト」が必要になる。
もしも、うまく操作できないときは、WEB専門の方に相談するとよいだろう。
「.htaccess」の設置例
この方法で新WEBサイトの移転をしたサイトの実例を紹介する。
▼旧WEBサイト「PCケア金沢東山店」
▼新WEBサイト「パソコン修理屋金沢東山店」
http://www.pcsyuriya.com/
旧WEBサイトのほうに以下の「.htaccess」ファイルを設置する。
▼「.htaccess」の内容
なお、サーバ変更で旧サーバに置く「.htaccess」は恒久的に301リダイレクトで
Redirect permanent / http://pcsyuriya.com/
という書き方がシンプル。
旧WEBサイトをクリックしても自然に新WEBサイトに誘導されていることがわかるはずだ。この処置で、スムーズにサイトの移転を完了することができる。
301リダイレクトはSEO的にも有効
このような「.htaccess」ファイルを利用して別のURLへリダイレクトする方法は「301リダイレクト」と呼ばれている。SEOを意識するならこのやり方がベストだろう。単にURL移転するだけなら<meta http-equiv=”refresh” content=”秒数;URL=URL” />というタグを使う「メタリフレッシュ」というやり方もあるが、「.htaccess」を使ったほうがSEO効果は高いといわれている。
URL移転だけでなく、サイト内でもカテゴリ名(フォルダ名)が移転したりしたときに活用できるので便利な手法である。
※ブログ記事を書いた当初は「404リダイレクト」と誤って記述していましたが、「301リダイレクト」が正しいです。訂正してお詫びします。
この記事を書いた遠田幹雄は中小企業診断士です
遠田幹雄は経営コンサルティング企業の株式会社ドモドモコーポレーション代表取締役。石川県かほく市に本社があり金沢市を中心とした北陸三県を主な活動エリアとする経営コンサルタントです。
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