小松鉄工機器協同組合にて生成AI活用に関するセミナー講師をさせていただきました。平日(11月14日・木曜日)の午前中開催というのは、組合の勉強会としてはちょっと異質ですね。今回のセミナーは、総会とか他の会議とかのついでではなく「時局セミナー」と称した単発企画でした。また、事務局がしっかりと機能していることや委員長さんなど役員の積極的な参加から、当組合が勉強熱心ですばらしい姿勢であることがうかがえました。
小松鉄工機器協同組合
立派な建物です
初めて訪問しましが、小松市園町の交差点近くのいい場所に立派な建物がありました。このあたりはコマツ(小松製作所)さんの周辺でもあり製造業さんが集積しているエリアです。
時局セミナーという案内でした
建物の1階に入ると、玄関には「時局セミナー」の案内がありました。3階研修室が会場ということでした。
会場は3階
この日は快晴でとてもよい絶好の研修日和(笑)でした。さすが製造業の組合らしく、作業服姿の方々の参加が目立ちました。忙しい業務の間を縫って参加してくれてありがとうございます。
配布資料にAIシンポジウムもつけてくれました
石川県中小企業診断士会のAI研究会が中心となって開催する予定の「AIシンポジウム」のPDFをお送りしたところ、参加者全員に配布してくれました。事務局の親切な対応には本当に感謝しています。
12月6日、石川県の地場産業振興センターでシンポジウム開催!
現在、参加者を大募集中です。身近な方でAIに興味を持っている方がいらっしゃったら、ぜひ声をかけてくださいね。また、SNSでのシェアやご紹介も大歓迎です。多くの方にAIの魅力を体験していただけると嬉しいです。
AIシンポジウムfl20241206(PDFでダウンロードできます)
▼申し込みフォームはこちらです
AIシンポジウム開催概要
- 日時: 2024年12月6日(金) 14:00〜16:00
- 会場: 石川県地場産業振興センター本館第2研修室(石川県金沢市鞍月2丁目1)
- 主催: 一般社団法人石川県中小企業診断士会
- 参加費: 無料
- 対象: 生成AIを活用して業務効率化を図りたい事業者・支援者
プログラム内容
- 開会の挨拶 (14:00〜14:05)
- 講演 (14:05〜15:20)
- 演題① 「業務で生成AIを使う最初の一歩 〜オススメの使い方と注意点」
講師: 安藤 謙輔(株式会社安藤芳園堂取締役、中小企業診断士)- 演題② 「先行企業から読み解くAI活用の最前線」
講師: 小泉 保裕(石川県中小企業診断士会、中小企業診断士)- 演題③ 「SEOに強いブログ記事の生成 〜タイトル・見出しの生成からWordPressへの入稿まで」
講師: 谷沢 鷹続(株式会社SAKU代表取締役、中小企業診断士)- 演題④ 「AWSを活用したAIサービス開発」
講師: 松田 康宏(AWS Community Builder、中小企業診断士)- パネルディスカッション (15:25〜15:55)
テーマ: 「中小企業の未来を拓く生成AI活用の第一歩」
司会: 長東 大樹(石川県中小企業診断士会 AI研究会会長、中小企業診断士)
パネリスト: 安藤 謙輔、小泉 保裕、谷沢 鷹続、松田 康宏- 閉会の挨拶 (15:55〜16:00)
会場からの質問
さて、今回のセミナーは約90分という短時間だったのですが、会場から熱心な質問をいただきました。
そのひとつが作業服を着た方からの質問で、「生成AIのすばらしさはわかったけれど、日常業務で今AIを使わなければいけない理由がない。どうすればいいか?」というような内容でした。このような質問ができるというのは製造現場で熱心に働いているんでしょうね。この方の熱心さと真面目さと優秀さがひしひしと伝わってきました。
会場内では質疑対応時間が短く十分に満足のいくような回答ができなかったかもしれません。
そこで、この場にて補足説明をしておきたいと思います。
※実はChatGPTの回答ですが(笑)
製造業の現場で生成AIをどう活用するか?
ChatGPTの「Blogリライト」という私が作成したカスタムGPTを使って回答をしてもらいました。
↑「Blogリライト」というChatGPTのカスタムについて解説はこちらです
製造業の現場の方からの質問です。
「生成AIを使いたいけれど、どう使えばいいかわからない。会社の中の日常業務では特になくても困らないそういう状況です。ですが、今回のセミナーを聴講し、これからこういう生成AIを使っていかないと遅れをとってしまうと感じました。だとすればどのようなところから始めると良いでしょうか?」
提案してもらえませんか?
製造業の現場において、生成AIの導入が必須ではないものの、活用していくことで将来的な競争力の強化につながると感じている方には、まず以下のような活用方法を提案いたします。
1. デジタルドキュメントの作成・管理
- 例: 作業マニュアルやトレーニング資料の生成
- メリット: ChatGPTなどの生成AIを活用して、現場に必要な手順書や教育資料を短時間で作成可能です。新人教育や作業手順の見直しに役立ちます。
- 始め方: 試験的に1つの業務フローや作業手順をAIに依頼して文章化し、それを改善していくことで、AIがどの程度実務に役立つかを確認します。
2. 問い合わせやクイックサポートとしての利用
- 例: 日常の軽い疑問や技術的な質問の解決
- メリット: 特定のシステムの使い方やトラブルの解決策を生成AIに聞くことで、作業を中断せずに素早く解決できる場合があります。特に操作方法や技術的な疑問には効果的です。
- 始め方: 日常のちょっとした質問をAIに投げかけ、解決方法やアイデアを得ることで、AIの「サポートツール」としての位置づけを身に付けていきます。
3. アイデア出しや改善提案の支援
- 例: 5S改善や業務の効率化に向けたアイデア出し
- メリット: 製造業の現場では、細かい作業改善や業務フローの見直しが重要です。生成AIを活用して改善のヒントを得ることで、手軽に新しいアイデアを発見できます。
- 始め方: 一つの業務プロセスをAIに説明し、「効率化のための提案」や「改善のアイデア」を出してもらいます。それをチームで検討し、実際に使えるかを判断します。
4. 報告書やメールのドラフト作成
- 例: 現場の進捗報告や日報の作成
- メリット: 簡単な報告書や日報をAIに作成してもらうことで、作業者が報告にかける時間を削減できます。特に日常の報告業務がある場合は、業務の効率化に役立つでしょう。
- 始め方: 報告書のドラフトをAIに依頼してみて、現場のフォーマットに合わせていく方法を試します。どこまで自動化できるかを試行錯誤しながら取り入れていくと良いでしょう。
5. 製品データの活用サポート
- 例: 品質データや生産データの分析支援
- メリット: AIを活用して品質データや生産データの傾向分析や視覚化を行うことで、現場での改善につなげられる可能性があります。
- 始め方: データの簡単な要約や傾向分析をAIに依頼し、それが実務にどう役立つかを確認します。
これらのアプローチを通じて、まずは負担の少ない業務から生成AIを試験的に活用し、成果を確認しながら少しずつ導入範囲を広げていくのが効果的です。
なるほど。では、製造現場の従業員のモチベーションアップや勉強会知識を高めるために生成AI活用と言うような勉強会の場を作ると言う事は有効でしょうか?
もしそういう場を作るとしたらどのようなことを学び、どのようなアウトプットを得るのが有効か提案してください。
製造現場の従業員のモチベーションアップやスキル向上を目的にした生成AIの勉強会は、非常に有効です。生成AIはアイデア出しや効率化に役立ち、現場の課題解決のヒントを提供できるため、従業員が興味を持ちやすく、実践的な学びの場を提供できます。以下に、勉強会で学ぶ内容と有効なアウトプットの提案を示します。
1. 生成AIの基礎と業務への応用
- 学ぶ内容: 生成AIの基本的な仕組みと、製造業での具体的な活用方法(マニュアル作成、日報の自動作成、データ要約など)を学びます。
- アウトプット: 自分の業務でAIを使う場面を考え、簡単な利用例を作成。例えば、「作業手順書の一部をAIに生成してもらう」などです。
- 効果: 生成AIが現場でどのように役立つかが実感でき、日常業務にどう取り入れるかのアイデアが広がります。
2. 業務改善のアイデア出し
- 学ぶ内容: AIを使って「作業改善」や「効率化」のアイデアを出す方法。例えば、無駄な作業を削減するためのヒントをAIに求めたり、改善策をAIと一緒に考えたりします。
- アウトプット: 自分の業務の中でAIによる改善アイデアをリストアップし、その中で試せるものを決めて実行プランを作成。
- 効果: 従業員が自分の作業について主体的に考え、改善に向けた行動を起こすきっかけが生まれます。
3. 業務効率化のためのAI活用法
- 学ぶ内容: 日々の報告書や簡単なドキュメント作成などの作業を効率化するための生成AIの活用法を学びます。
- アウトプット: 実際にAIを使って報告書のドラフトを作成し、それをもとに短時間で最終版を仕上げる練習。
- 効果: AIを使うことで報告業務が短縮でき、余った時間を他の作業や自己研鑽に活用できることを実感できます。
4. チームでのAI活用方法のディスカッション
- 学ぶ内容: チームごとに生成AIの導入アイデアを共有し、業務のどの場面で使えるかを検討します。
- アウトプット: チームで出したアイデアを実際に試し、その結果や改善点をまとめ、次の勉強会で発表。
- 効果: チーム全体でAI活用の意識が高まり、協力して業務を改善する風土が育ちます。
5. 個々のスキルアップのためのAI活用
- 学ぶ内容: ChatGPTなどを使って、自分の知識を深めたり、新しい技術について学ぶ方法を理解します。
- アウトプット: 各自の業務に関する特定の課題についてAIから解決策やヒントをもらい、実務にどう生かせるかをまとめる。
- 効果: 個人が自己学習にAIを利用しやすくなり、仕事に対する意識向上やスキルアップの機会が増えます。
6. 勉強会後の実践レポート作成
- 学ぶ内容: 勉強会で学んだ内容を基に、現場で実践したことを簡単なレポートにまとめる方法を学びます。
- アウトプット: 勉強会後、各自またはチームでAIを活用した試みの結果をレポートとして提出し、それを共有。
- 効果: 勉強会で学んだことを実際の業務に活かし、結果を報告することで、学びが深まり、次のステップへの意欲が高まります。
このような内容とアウトプットを設定することで、勉強会の後に実際に現場で生成AIを活用し、改善を実感できる流れが作れます。従業員の成長とモチベーションの向上につながる勉強会の場として効果的でしょう。
セキュリティや情報保護についても質問しますね。
社内の情報には、受注した得意先の仕様書等機密情報が入っている場合があるので、生成AIに入力することをためらうというか、ガイドライン上問題がある場合があります。
そのような判断ができるできないも含めた初期の場合どうやって生成AIと付き合ってけばいいでしょうか?
社内で生成AIを導入する際に、得意先や受注情報などの機密情報が含まれているケースでは、慎重な判断と適切なガイドラインが求められます。以下の方法で、安全かつ効果的に生成AIを活用するためのステップをご提案いたします。
1. 社内ガイドラインの作成と周知
- 目的: 機密情報の取り扱い基準を明確にし、社員がどの情報を生成AIに入力してよいか、してはいけないかを理解できるようにします。
- 内容: 生成AIに入力する際に、以下のような基準を含めると良いでしょう。
- 禁止事項: 得意先名や製品の詳細仕様、受注情報など、特定の機密情報を直接入力しない。
- 利用可能な情報: 一般的な業務手順や非機密のアイデア出しなど、機密性の低い情報のみ使用する。
- 実施方法: 社内での説明会や勉強会を開き、生成AIのリスクとガイドラインの内容を理解してもらいます。具体例を交えて「この情報は入力しても良い」「この情報はNG」などの判断基準を伝えると効果的です。
2. シミュレーションによる安全な利用方法の訓練
- 目的: 機密情報を守りつつ、生成AIを活用するための「リスクのない情報入力法」を身に付けるためです。
- 内容: 実際の受注情報や得意先情報を使用せず、架空の情報や一般的な内容でAIとのやり取りを行い、生成AIがどのように応答するかを確認します。このシミュレーションを通じて、社員は実務に役立つ生成AIの活用方法を学びます。
- 例: 「製品Aの品質を向上させるためのアイデア」として具体的な技術や顧客情報を使わず、業務に役立つ情報生成を依頼してみます。
3. 入力データの匿名化や抽象化
- 目的: 機密情報を入力するリスクを回避するためです。
- 内容: 情報をAIに入力する際には、具体的な顧客名やプロジェクト名などを伏せ、抽象的な表現に変えます。たとえば、具体的な製品名を「製品A」に置き換える、具体的な会社名を「得意先B」とするなどの工夫です。
- 実施方法: 「情報を入力する前に匿名化する」というルールを徹底することで、情報漏洩のリスクを低減できます。
4. 生成AIを活用する範囲を限定する
- 目的: 初期段階で生成AIの活用範囲を限定し、安全に活用するための基礎を作ります。
- 内容: 機密情報が絡まない業務(例:一般的なアイデア出し、業務改善提案、文章のリライトなど)で生成AIを活用し、その効果を実感してもらう段階から始めます。徐々に利用範囲を広げ、社員のスキルや理解度に応じて活用方法を拡大します。
- 実施方法: 勉強会などで「まずはこの業務で試してみましょう」と具体例を提示し、限定的に試すことで、生成AIへの安心感を高めます。
5. セキュリティ意識の向上と定期的な見直し
- 目的: 生成AIの進化や社内業務の変化に対応するために、セキュリティ意識を高め続けることが重要です。
- 内容: 定期的に生成AIのセキュリティ関連情報を見直し、最新の情報を社員に共有します。また、社内で問題が発生した場合の対処法も周知し、速やかな対応を可能にします。
- 実施方法: 社内ポリシーやガイドラインを定期的に見直し、勉強会で最新の情報を共有し続けます。
これらのステップを実践することで、生成AIの利用を安全かつ効果的に推進できます。特に最初の段階では、社員が自信を持って生成AIを使えるよう、リスク回避方法や具体的な判断基準の明確化が鍵となります。
こんな感じでChatGPTとやりとりをすることで、どんどん内容が深まっていきますね。
生成AI活用のためのガイドラインを作成することをおすすめします
生成AIガイドライン
さて、ここで「社内AIガイドライン」という言葉がでてきましたので追加説明をさせていただきます。
生成AIを企業で活用する場合は、「生成AI活用のためのガイドライン」を整備しておくことが重要です。
上記のページに、東大の松尾豊先生の解説動画を含めた解説があります。興味がある方はご覧になってみてください。
この記事を書いた遠田幹雄は中小企業診断士です
遠田幹雄は経営コンサルティング企業の株式会社ドモドモコーポレーション代表取締役。石川県かほく市に本社があり金沢市を中心とした北陸三県を主な活動エリアとする経営コンサルタントです。
小規模事業者や中小企業を対象として、経営戦略立案とその後の実行支援、商品開発、販路拡大、マーケティング、ブランド構築等に係る総合的なコンサルティング活動を展開しています。実際にはWEBマーケティングやIT系のご依頼が多いです。
民民での直接契約を中心としていますが、商工三団体などの支援機関が主催するセミナー講師を年間数十回担当したり、支援機関の専門家派遣や中小企業基盤整備機構の経営窓口相談に対応したりもしています。
保有資格:中小企業診断士、情報処理技術者など
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