自分で打った蕎麦ですがどうぞ、とプレゼントされた。相手は中小企業の経営者であるが飲食関係ではない。蕎麦屋でも飲食ビジネス関係者でもないのに、自分でそばを打ち、人にプレゼントするというのは福井県ならではの文化風習だと思う。
蕎麦好きの遠田にとってはありがたいものだ。いただいた蕎麦は太くて固い越前そばらしい手打ち蕎麦である。角が立っていて美しい蕎麦だ。ご縁に感謝、お蕎麦に感謝である。
手打ちの蕎麦
自宅に帰ってからさっそくたっぷりのお湯でゆでて、いただいた。
遠田はゆで時間短めのほうが蕎麦の香りと味が強く出るので好きだ。普通の細さの手打ち蕎麦ならゆで時間を1分前後くらいにしている。太くて固い蕎麦なので、少しゆで時間を長めに…。
まずは1分30秒でゆでてみた。少し、芯が残っている感じで、パスタでいうとアルデンテ状態にゆであがった。香り立つうまい手打ちそばだった。これはこれでとてもいい。蕎麦の香りが抜群にいい。自分だけが食べるならこのくらいの固さでまず1枚食べたい。
たくさん頂いたので、家族の分もゆでたが、ゆで時間はもう少し長めの2分にした。やはりもう少しやわらかくなりモチモチ感がでてきた。自分にとってはちょうどいい太さ固さのゆで具合になったが家族からするとまだ固いようだ。それはこの蕎麦の個性だからそれはそれでよいのだ。ありがたくいただこう。
この蕎麦は立派にプロのそば店でも出せるくらいのクオリティになっている。このような蕎麦を打てる人が普通に別のビジネスを行っているというのは、やはり越前そば文化の地域なんだろう。
以前、福井県の人に「旨い蕎麦はどこで食べられますか?」と聞いて回ったことがある。おいしいお蕎麦屋さんを探すためなのだが、一番多かった答えが意外。一番うまいのは「自宅の蕎麦」だという回答が一番多かったのである。この結果に驚いた。お隣の石川県ではこのような回答に出くわしことがまだ一度もないが、福井県ではとても多いのである。とくに福井県でも嶺北地方、それも福井市および丹南地区(鯖江市や越前市)に多いと感じる。おいしいお蕎麦屋さんがたくさんある地域である。
おそるべし越前そば。
この記事を書いた遠田幹雄は中小企業診断士です
遠田幹雄は経営コンサルティング企業の株式会社ドモドモコーポレーション代表取締役。石川県かほく市に本社があり金沢市を中心とした北陸三県を主な活動エリアとする経営コンサルタントです。
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