海外からのリファラー流入が突然増えてアクセス解析が正しくできない場合がでてきた。今回のケースはJIMDOを利用してWEBサイトをスタートしたばかり。まだ検索キーワードの上位表示もまだ少ないので突然のアクセス増加はリンク(リファラー)によるものだった。
調べてみるとほとんどが海外サイトからのリンクで、滞在時間は0秒となっている。さらにリンク元を調べてみたが、海外のソーシャルアイコンのスクリプト配布サイトがほとんど。実質的なアクセスにカウントできるものではないものばかりである。つまりアクセス解析を行う上ではノイズであり、除外しておきたい。
海外からのリファラー増加
アクセス解析が正しくできない
▼アナリティクスでリファラー元を調べてみる。
アクセスが多いのは
simple-share-buttons.com
darodar.com
というドメインからのリファラーだった。
リファラースパム問題
現在は、まだまだアクセスが少ないので、上記2つのアクセスだけで全体の7割以上になってしまっている。ノイズが7割以上となるとアクセス解析ができない。
最近、この手のノイズが増えているようで、「リファラースパム」と呼ばれている。このケースではあまりに多いのでアクセス解析そのものができなくなってしまっている。本来はまだアクセスが少ない時期なので当面はこのまま様子をみることにしたが、この状況が続くようなら対策が必要になる。
アナリティクスのセグメントで確認する
まずは、自分の管理サイトでどのくらいのリファラースパムがあるかを確かめてみる。アナリティクスのセグメントをひとつ作成しておくと便利。
▼国外からのアクセスをセグメントで調べる
ユーザー属性で、日本以外とする。(地域→国→含まない→japan)
条件で、参照元と言語を設定する。(参照元→含む→referral、言語→含まない→ja)
これでセグメントを作成しておき、どれくらいのアクセスがあるかを確認する。
上記のグラフは当サイト「tohdamikio.com」のデータである。直近30日で127セッションだった。全体のアクセス数の比率では0.21%なので、無視していいレベルだろう。しかし、この1週間で急増しているので注意が必要だ。
また別のサイトでは以下のようなアクセス状況になっている。
大きな山になっているところは海外からのリファラースパムである。このようになると正しいアクセス解析ができない。アナリティクスのフィルタ設定でリファラースパムを除外する。
海外からのリファラースパムを除外するフィルタを設定する
海外からのリファラースパムを除外するフィルタを設定するなら、「言語」が「not set」となっているものを除外するという設定が簡単でかつ効率がよさそうだ。
この設定を試してみることにする。
ロシアからのリファラースパムに対応する方法
とくにロシアからのリファラースパムが多い。以下のサイトの例では、ほとんどがロシアからのアクセスで、そのすべてがリファラースパムである。
そこで、国別フィルタを使い、ロシアからのアクセスを除外することを検討してみた。しかし、現在のGoogle Analyticsのフィルタ項目では適切に設定ができない。そこで、国別フィルタを使って「日本のみ」という設定にした。
これだと、明らかに日本国内とわかるアクセスのみを測定するはずである。懸念されるのは、国内からのアクセスなのにこのフィルタでの判定で(IPアドレスで国内と判定)国内ではないとされた場合はアクセス解析に記録されないということである。
Googleからのスパイダーがアメリカからなので、アメリカも除外することでもいいのかなど、いろいろと考えてみたが、「日本のみ」での有効なアクセスだけで測定したほうが統計的にもよいと判断した。
【2015年8月4日追記】
フィルタ設定をその後も見直した結果、「日本語のみ」を測定するというほうが効率的なことがわかった。
「リファラースパムが増えている対策としてGoogleAnalyticsの設定を見なおす、ボットのフィルタリングと日本語のフィルターをセットする」にて説明しているので興味あるかたはこの記事を参照ください。
この記事を書いた遠田幹雄は中小企業診断士です
遠田幹雄は経営コンサルティング企業の株式会社ドモドモコーポレーション代表取締役。石川県かほく市に本社があり金沢市を中心とした北陸三県を主な活動エリアとする経営コンサルタントです。
小規模事業者や中小企業を対象として、経営戦略立案とその後の実行支援、商品開発、販路拡大、マーケティング、ブランド構築等に係る総合的なコンサルティング活動を展開しています。実際にはWEBマーケティングやIT系のご依頼が多いです。
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