いしかわ農業総合支援機構では「いしかわ耕稼塾」という農業者の稼ぐ能力向上を目的とした研修制度がある。とくに次世代の担い手となる若手農業者には「経営革新スキルアップコース」という夜間3時間が毎週火曜日に十数回続くセミナーが用意されている。その中で、遠田は財務分析の講師を担当している。財務の1回めは先週の7月14日、財務の2回めは本日7月21日である。受講生のレベルはばらばらで、商業簿記をやったことがないという方もいればすでに経営にタッチしており簿記の資格も持っているという方もいる。
経営革新スキルアップコースの財務では「経営分析」を中心に学んでもらう。簿記の基礎知識の勉強会をここでやっても有効性が低いからだ。多少わからないことがあったとしても経営者の視点でどのように財務諸表を見るかということを中心に講義していく。
1回めは財務の基礎を財務諸表の図形で理解してもらう。そのうえで財務分析では指標で比較するということを学んでもらった。
2回めは損益分岐点分析にも踏み込む。管理会計の手法になるが、経営者的な視点としては変動費と固定費の概念に気付き、損益分岐点売上高を意識することは重要だ。ドーナッツ店の事例などで計算問題にもチャレンジしてもらった。
写真は、ドーナッツ店の損益分岐点分析に汗を流す受講生たち。最近は農業者の6次化対応で、加工品に進出する例が増えているが、原価計算なしでチャレンジするのはとても危険である。リスクを認知した上で、おおいにチャレンジしてほしいものだ。
この記事を書いた遠田幹雄は中小企業診断士です
遠田幹雄は経営コンサルティング企業の株式会社ドモドモコーポレーション代表取締役。石川県かほく市に本社があり金沢市を中心とした北陸三県を主な活動エリアとする経営コンサルタントです。
小規模事業者や中小企業を対象として、経営戦略立案とその後の実行支援、商品開発、販路拡大、マーケティング、ブランド構築等に係る総合的なコンサルティング活動を展開しています。実際にはWEBマーケティングやIT系のご依頼が多いです。
民民での直接契約を中心としていますが、商工三団体などの支援機関が主催するセミナー講師を年間数十回担当したり、支援機関の専門家派遣や中小企業基盤整備機構の経営窓口相談に対応したりもしています。
保有資格:中小企業診断士、情報処理技術者など
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