Googleアナリティクスのウェブテスト(いわゆるABテスト)を実施した。「北陸の蕎麦食べ歩き」というブログサイトの「十割蕎麦二八そば」のページで、下部に動画がある場合とそうでない場合を比較したテストである。当初は「下部に動画があるほうが滞在時間が伸びる」だろうと仮説を設定してゴール設定を10分滞在というコンバージョンにしたら仮説が特定できなかった。そこであらためて「5分以上滞在」というコンバージョンをゴール設定してABテストを実施したところ、動画があるほうがコンバージョンの達成率が28.91%高いことがわかった。
AとBの設定は「下部に動画あり」と「動画なし」にした。約3週間のテスト期間で6044セッションを要した。
▼この動画部分があるかないかでテストを実施
コンバージョン率の比較では
・下部に動画あり 3.82%
・動画なし 2.71%
となり、下部に動画があるほうが28.91%コンバージョン率が高いことがわかった。
下部にある動画は、上部のファーストビューに動画がある場合に比べるとコンバージョンへの貢献は低い。ファーストビューなら動画を再生する可能性が高く、動画再生中は滞在時間が伸びるため滞在時間増加には貢献度が高い。しかし、下部の動画というのは、スクロールして下部にたどり着かないと動画を見ないため、そもそも下部に到達しないユーザーにとって滞在時間増加の効果は起きないからである。
だからこそ、下部に動画をおいてテストした。
最下部までスクロールしないと再生できないところにある動画が再生されるかどうかというのは、ユーザーとより深いコミュニケーションが達成できたという証であると考えたからである。
今回のテストで、下部の動画配置は滞在時間増加に効果があることがわかった。これはあるサイトでの実験であるが、どのサイトでもある程度は有効だろう。
この記事を書いた遠田幹雄は中小企業診断士です
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