ビットコインで支払いできる実店舗やネットショップが増加している。有名どころではDMM.comなどの名があがるが、中小企業でもビットコイン決済に対応している店舗やネットショップが日に日に増えている。ネットショップでは国内大手の買い物かごサービスであるショップサーブが昨年よりビットコイン決済に対応したことにより、ショップサーブを利用している1万店以上の店舗がすぐにビットコイン支払を受け付けることができる環境になったことが大きい。例えば、石川県輪島市で輪島塗を通販している輪島漆器大雅堂でも5万円以下の商品ならビットコイン支払ができるようになっていた。
通販でビットコイン決済
ショップサーブならビットコインで購入可能
▼ビットコイン決済の画面
ビットコイン決済
- 合計金額:1,000円
- レート:1BTC = 1,153,909円
- 送金額:0.00086662 BTC
- 支払期限:2018/01/27 11:15:49
>>詳細情報をご確認ください
注文完了後の画面に、ビットコインアドレスと、送金額が表示されるので、
10分以内に送金をお願いします。なお、送金手数料はご負担くださいますようお願いいたします。・本決済は、取引代金の支払いをビットコインによって代物弁済するものです。
・購入者様のビットコインはサービス提供元の株式会社Eストアーが代理受領し、当店に引き渡します。
・ご本人確認のためにEストアーから連絡が入る場合があります。
・返金は日本円のみです。金額は注文時と異なる場合があります。
・注文キャンセル、返金など、商品の売買に関するお問い合わせは当店にご連絡ください。
上記は1000円の商品を買い物かごに入れ、ビットコイン支払を選択したときの画面である。これでビットコインでの支払ができる。
ちなみに、昨日スマホで試したところうまくいかなかった。そのときの画面は以下のとおり。
ウォレットアプリを使って送金することになっている。ウォレットアプリはすでに多数あるが、自分がビットコインを所有しているのはコインチェックなので、コインチェックのアプリで送金してみようとした。
▼コインチェックアプリの送金画面
輪島漆器大雅堂の決済画面で表示されているビットコインアドレスの部分をコピーして、コインチェックの送金画面の宛先に貼り付けて「送金する」をクリックすれば送金できるはずだった。
コインチェックに問題発生
しかし、このタイミングでコインチェックに大問題が発生していた。
コインチェックのおしらせを見ると以下のような表示だった。
以下 http://corporate.coincheck.com/2018/01/26/29.html より引用
2018年1月26日、コインチェック株式会社(代表取締役社長:和田晃一良、以下:当社)が運営する仮想通貨取引所サービス「Coincheck」におきまして、一部機能の停止に至る事象が発生致しました。本事象に伴い、お客様、取引先、関係者の皆様にご迷惑をおかけしておりますことをお詫び申し上げます。
発生事象
1月26日 02:57頃 :事象の発生 (正確な発生時刻を特定するため、現在調査を継続しております。 ※1/27 10:35頃追記)
1月26日 11:25頃 :当社にて異常を検知
1月26日 12:07頃 :NEMの入金一時停止について告知
1月26日 12:38頃 :NEMの売買一時停止について告知
1月26日 12:52頃 :NEMの出金一時停止について告知
1月26日 16:33頃 :JPYを含め、全ての取扱通貨の出金一時停止について告知
1月26日 17:23頃 :BTC以外(オルトコイン)の売買の一時停止について告知
1月26日 18:50頃 :クレジットカード、ペイジー、コンビニ入金一時停止について告知事象・原因
当社にて保有しているNEMが不正に外部へ送金されたものでございます。原因に関しましては、現在究明中でございます。また、日本円を含めその他の通貨に同様の事象は確認されておりません。
ビットコイン支払を試してみようと思ったら、このタイミングで大問題が発生。
今のところ、不正流出した仮想通貨はホワイトハッカーにより補足されマーキングされたようである。この措置により、不正取得した仮想通貨は決済での利用が困難になるため、事実上使えなくなってしまうと推測できる。
ハッカーに盗まれたNEMの行方、ホワイトハッカーが捕捉し包囲網
https://smhn.info/201801-stolen-nem-2
を見ると
仮想通貨への信用が揺らぎかねない一方で、実は仮想通貨というのは最新技術で作られており本質的には民主的で、追跡が容易で、マネーロンダリングも困難である、デジタルならではの通貨なのだと周知されるきっかけとなる可能性もありそうです。
という記述がある。仮想通貨は新時代のデジタルならではの通貨であることを実感した。やはり、仮想通貨などネットを活用した金融(フィンテック)へはますます加速せざるを得ないのではないだろうか。
その後、コインチェック社からこの問題で、ユーザが被った損失補てんに関する発表があった。
不正に送金された仮想通貨NEMの保有者に対する補償方針について
コインチェック株式会社(代表取締役社長:和田晃一良、以下:当社)が運営する仮想通貨取引所サービス「Coincheck」において発生した仮想通貨NEMの不正送金に伴い、対象となる約26万人のNEMの保有者に対し、以下の通り、補償方針を決定いたしましたので、お知らせいたします。
1月26日に不正送金されたNEMの補償について
301 Moved Permanently総額 : 5億2300万XEM
保有者数 : 約26万人
補償方法 : NEMの保有者全員に、日本円でコインチェックウォレットに返金いたします。
算出方法 : NEMの取扱高が国内外含め最も多いテックビューロ株式会社の運営する仮想通貨取引所ZaifのXEM/JPY (NEM/JPY)を参考にし、出来高の加重平均を使って価格を算出いたします。算出期間は、CoincheckにおけるNEMの売買停止時から本リリース時までの加重平均の価格で、JPYにて返金いたします。
算出期間 : 売買停止時(2018/01/26 12:09 日本時間)〜本リリース配信時(2018/01/27 23:00 日本時間)
補償金額 : 88.549円×保有数
補償時期等 : 補償時期や手続きの方法に関しましては、現在検討中です。なお、返金原資については自己資金より実施させていただきます。今般の不正送金に伴い、一部サービスの停止などお客様、取引先、関係者の皆様にご迷惑をおかけしており、重ねてお詫び申し上げます。原因究明、セキュリティ体制の強化などを含めたサービスの再開に尽力するとともに、金融庁への仮想通貨交換業者の登録申請の継続的な取り組みも併せて、今後も事業を継続して参りますので、引き続き、宜しくお願い申し上げます。
ビットコイン送金手数料も高騰
なお、現在ビットコイン支払をするさいの送金手数料が高くなっている。だいたい送金手数料は0.001BTCである。
本日のレートだと、0.001BTCは1194円である。もともと送金手数料が安いのがビットコインのメリットだったのに、送金手数料が1194円もかかるようでは利用をためらってしまう。この原因は、ビットコインの送金づまり(遅延)が起きていて、その解消のために一時的に送金手数料を値上げしているからである。
いろんなタイミングが重なり、ビットコインでの買い物は見合わせることにした。
状況改善を期待したい。
この記事を書いた遠田幹雄は中小企業診断士です
遠田幹雄は経営コンサルティング企業の株式会社ドモドモコーポレーション代表取締役。石川県かほく市に本社があり金沢市を中心とした北陸三県を主な活動エリアとする経営コンサルタントです。
小規模事業者や中小企業を対象として、経営戦略立案とその後の実行支援、商品開発、販路拡大、マーケティング、ブランド構築等に係る総合的なコンサルティング活動を展開しています。実際にはWEBマーケティングやIT系のご依頼が多いです。
民民での直接契約を中心としていますが、商工三団体などの支援機関が主催するセミナー講師を年間数十回担当したり、支援機関の専門家派遣や中小企業基盤整備機構の経営窓口相談に対応したりもしています。
保有資格:中小企業診断士、情報処理技術者など
会社概要およびプロフィールは株式会社ドモドモコーポレーションの会社案内にて紹介していますので興味ある方はご覧ください。
お問い合わせは電話ではなくお問い合わせフォームからメールにておねがいします。新規の電話番号からの電話は受信しないことにしていますのでご了承ください。
【反応していただけると喜びます(笑)】
記事内容が役にたったとか共感したとかで、なにか反応をしたいという場合はTwitterやフェイスブックなどのSNSで反応いただけるとうれしいです。
遠田幹雄が利用しているSNSは以下のとおりです。
facebook https://www.facebook.com/tohdamikio
ツイッター https://twitter.com/tohdamikio
LINE https://lin.ee/igN7saM
チャットワーク https://www.chatwork.com/tohda
また、投げ銭システムも用意しましたのでお気持ちがあればクレジット決済などでもお支払いいただけます。
※投げ銭はデジタルコンテンツ購入という通販のしくみにしました。
※投げ銭は100円からOKです。シャレですので笑ってください(笑)