KCG(金沢コンサルティンググループ)

聞くチカラを磨けばコミュニケーションが深化する、かがやきクリエイティブの中本明宏氏【KCG11月例会】

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kcg2019nakamoto002.jpgKCG11月例会講師はかがやきクリエイティブの中本明宏氏。今年のKCGは異色の経営者シリーズということで展開しているが、今月もなかなかユニーク。中本明宏氏は「聞くプロ」である。「話すプロ」は多いが、「聞くプロ」というのはそうそういない。遠田は初めて知った次第であるが、同じ感想を持つ人も多いだろう。
その中本明宏氏の講演は、ミニワークも交え、1時間強の内容でよくこれだけ入れたな~と感心するくらいの濃い内容だった。

かがやきクリエイティブの中本明宏氏

かがやきクリエイティブの中本明宏氏、講演テーマは「深化コミュニケーション」。深く聞くことでコミュニケーションが深化するという意味である。

かがやきクリエイティブの中本明宏氏

人はなにを聞いているか?

まず、メラビアンの法則について説明があった。

以下、ウィキペデアのメラビアンの法則より引用

メラビアンの法則

この研究は好意・反感などの態度や感情のコミュニケーションについてを扱う実験である。感情や態度について矛盾したメッセージが発せられたときの人の受けとめ方について、人の行動が他人にどのように影響を及ぼすかというと、話の内容などの言語情報が7%、口調や話の早さなどの聴覚情報が38%、見た目などの視覚情報が55%の割合であった。この割合から「7-38-55のルール」とも言われる。「言語情報=Verbal」「聴覚情報=Vocal」「視覚情報=Visual」の頭文字を取って「3Vの法則」ともいわれている。

メラビアンの法則は、話の内容より見た目や口調などの情報のほうが人の印象に影響を与えているという研究結果を教えてくれている。

ここで、口調のような聴覚情報について説明があった。口調にはすごく多くの情報が含まれている。

実は、人は無自覚に声なき声を撒き散らしている。

口調というのは「音」である。音により、受け取る側に感情の変化が大きく現れることが実感できるミニワークもあった。音と意識はつながっているということである。このことを理解せずに声を発すると、無自覚に声なき声を撒き散らしてしまうことになるという。

 頭:言語
 心:非言語
 魂:無言語

頭と心と魂はつながっているが、その感じ方は違うということである。言語より非言語情報が大事で、むしろ「無言語」という魂の領域(本音)の部分をどう感じ取るかが重要であるということだ。

自他一如(じたいちにょ)という概念を語ってくれた。自他一如とは、自分と他人とはそもそもひとつ、という意味で、「命はすべてつながっている」という仏教の教え。

なるほど。コミュニケーションは一人では成り立たないから、他の人とどう向き合うかというスタンスとして、そのような信念というか考え方が必要なんだな、と感じ入った。

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技術的なミニワークもあった。音で離我するトレーニングと称して、シャドーイングを行った。シャドーイングとは、音声を聞いたと同時にそのまま発声することである。

以下、ウィキペディアのシャドーイングより引用

シャドーイング(shadowing)

音を聞くとほぼ同時に発声することを言う。遅れは、大きくても0.2秒程度、なるべく遅れないように発する必要がある。リピーティングとの効果の違いは、音声知覚を自動化し、脳内の音声知識データベースを置き換えて行くところにある。

深く聞く技術を高めるためには、サイレントシャドーイングといういわば完全コピーのようなレベルまで能力を向上させる必要があるようだ。

 渇望 →あり方
 離我 →やり方
 共振 →やり方
 覚悟 →あり方
 核心 →あり方

「やり方」は技術なので努力で能力向上を図ることができる。しかし、「あり方」は人の内心に直結しているので、まさに渇望し核心に踏み込んでいく覚悟が必要である。

想像以上に学びの多い例会だった。かがやきクリエイティブの中本氏には、すばらしい内容を教えていただき、あらためて感謝である。

さて、次回以降のKCG例会の予定について。

12月例会は、12/20で講師は飯山晄朗氏で、テーマは「目標達成のための脳力思考」である。おそらく参加者が殺到するので早めに締め切りになるはずである。

2020年前半は講師がオール女性ということになった。

1月24日金 新年例会 山口麻里子 氏
2月28日金 如月例会 砂山由美子 氏
3月27日金 弥生例会 津田佳乃愛 氏
4月24日金 卯月例会 仲谷 桂子 氏
5月22日金 皐月例会 谷村麻奈美 氏

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