整体と整骨の違いってわかりますか?
接骨と整体はどちらもマッサージなどの代替医療行為です。一般の人はその区別がほとんどできていないのではないかと思います。肩こりなどの緩和のためにマッサージを受けることのイメージが強いのではないでしょうか。実は私もその違いがよくわかっていませんでした。
国家資格が必要なのは接骨院で、整骨院は無資格でも開業可能ということなので、接骨は国家資格、整体は無資格または民間資格という分け方も可能です。
では、国家資格がないとできない治療ってなんなんでしょうか。
整体院ではできなくて、接骨院にできること
整骨院を名乗るためには、柔道整復師という国家資格を持った人が必要です。
では、柔道整復師にしかできない症状の治療というのはなんでしょうか?
それは「骨折、脱臼、打撲、捻挫、挫傷」です。目に見えて患部の状況が悪いことがわかるような症状ばかりです。出血していることもあるでしょう。肩こりは外部からはわかりませんから、そのあたりが大きな違いです。
▼整体と整骨の治療対象の違い
「骨折、脱臼、打撲、捻挫、挫傷」の治療ができるのは柔道整復師(接骨院)だけです。なので、整体院ではこれらの治療はできません。
なお、この5つの治療に関して、病院の処方箋があれば健康保険の対象になります。
整体と整骨の違い
しかし、現実的には「骨折、脱臼、打撲、捻挫、挫傷」の治療で接骨院にかけこむ患者さんは少ないです。骨折などの症状が疑われる場合は、病院(外科医)に行くのが普通ですよね。
だから、実際の利用状況でいうと肩こり緩和のマッサージなどが多く、整体と整骨の差はほとんどないといっていいくらいです。
ちなみに、接骨は「骨接ぎ(ほねつぎ)」との同じ意味です。
つまり、「整体」、「接骨」、「ほねつぎ」の3つは、ほとんど同じ意味ということです。
ですが、人々が検索するさいに使うのは圧倒的に「整体」が多いのです。
上記は、グーグルトレンドで調べた「整体」、「接骨」、「ほねつぎ」の検索ボリューム(検索されている回数)の5年間の推移です。圧倒的に「整体」が多く、「接骨」はその半分程度で、「ほねつぎ」に関してはほとんど検索されていないことがわかります。
このことは、人々が肩こり緩和などの対象を探すときは「整体」で、あまり「整骨」という言葉が浮かんでこないということを表しています。
接骨院を開業する際のネーミングに「整体」も入れる
整体院も接骨院も新規の患者さんから探してもらい来院してもらいたいはずです。患者さんは、院を探すときにスマホやPCでグーグル検索して探すことが多いと思います。そのさいの重要キーワードは「整骨」よりも「整体」だということですね。
整骨院は国家資格があるため、どうしても「接骨院」と名乗りたくなるようですが、人々の頭の中に「接骨」や「ほねつぎ」という言葉はあまりイメージが湧いていません。そのため人々が「整体」で検索して探すと「整体院」ばかりが検索結果に表示され、発見される機会が減少してしまいます。
対策としては院名に「整体」を入れるのがよいですね。「○○整体接骨院」という名称なら、整体でも接骨でも検索されたときに表示されやすいです。
院名に整体が入っていない場合は、キャッチコピーやタイトルタグに整体も入れるようにするとよいです。
例:整体も接骨も○○接骨院
国家資格を持っていることで検索ボリュームの大きいキーワードを入れないという機会損失に気をつけましょう。
整体院や整骨院のコンテンツとして解説ページを作成する
ということで、接骨院や整体院を運営する院は「整体と接骨の違い」ということを紹介するコンテンツページをホームページ内に作成しておくことが有効です。来院しようとする患者さんに対する有用な情報提供になるとともにGoogleに対するSEO対策にもなります。
接骨と整体はどちらもマッサージなどの代替医療行為ですがその違いはよく理解できていませんでした。
国家資格が必要なのは接骨院で整骨院は無資格でも開業可能。
しかし、ひとびとが検索するのは整体のほうが倍くらい多いです。
有資格者が開業する際は整体&接骨院という名称にするのがいいかも。 pic.twitter.com/KXPTHTNBUA
— 遠田幹雄@中小企業診断士 どもども (@tohdamikio) December 23, 2020
Twitterで「接骨」と「整体」についてツイートしました。
この記事を書いた遠田幹雄は中小企業診断士です
遠田幹雄は経営コンサルティング企業の株式会社ドモドモコーポレーション代表取締役。石川県かほく市に本社があり金沢市を中心とした北陸三県を主な活動エリアとする経営コンサルタントです。
小規模事業者や中小企業を対象として、経営戦略立案とその後の実行支援、商品開発、販路拡大、マーケティング、ブランド構築等に係る総合的なコンサルティング活動を展開しています。実際にはWEBマーケティングやIT系のご依頼が多いです。
民民での直接契約を中心としていますが、商工三団体などの支援機関が主催するセミナー講師を年間数十回担当したり、支援機関の専門家派遣や中小企業基盤整備機構の経営窓口相談に対応したりもしています。
保有資格:中小企業診断士、情報処理技術者など
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