剣崎なんばは、ほのかな甘みのあと激辛を感じる味わいが特長。剣崎なんばは白山市剣崎地区だけで作られていたとうがらし(なんば)。栽培が盛んだった明治のころは北海道にまでまで出荷されていたが、一時栽培が途絶え「幻のなんば」と言われていた。平成2年に農家有志がこの剣崎なんばを復活させ、徐々に栽培を増やしている。この剣崎なんばのような伝統野菜をめぐる動きがおもしろい。
剣崎なんばのような伝統野菜を復活させようという動きが始まっている。
剣崎なんばの場合は、生産面では栽培方法の統一で品質向上を図る。さらに栽培を希望する農家への種
子の供給体制を整え、栽培講習会も開催する。支援しているのは石川農林総合事務所である。
来春には生産振興組織を発足させる計画が発表されている。生産農家だけではなく、調味料や焼酎などを作る食品加工業者や市民らも参画し「応援団」を構成することになりそうだ。今後の、販売促進や加工商品開発などの知恵をしぼって、あらたな展開を切りひらくよう期待したい。
なお、「剣崎なんば」を「剣先なんば」と表現する例がある。剣の先のようにとがった細長いなんばなので「剣先なんば」だと思っている人も多い。読みがおなじ「けんさき」だが、地名の剣崎がいわれなので「剣崎なんば」が正しいようだ。
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