WHOは豚インフルエンザの警戒水準(フェーズ)を「4」から「5」に引き上た。(日本時間で4月30日)世界的な大流行の危機が高まり、個人としてはもちろん、企業としても対策が必要だ。企業はBCP(事業継続計画)を準備するように中小企業庁が呼びかけている。
準備がないまま、新型インフルエンザが発生した場合には、「多数の従業員が欠勤し始め、いくつもの部門で業務が停滞」、「責任者が突如欠勤し、経営の判断が停滞」、「原材料を購入していた業者が不意に休業することによる混乱」、「契約の運送業者が事業を縮小し商品の出荷が停止」、「多数の従業員や顧客が出入りする事業所であるにもかかわらず感染防止の準備がなく感染拡大の場となり操業停止」などのリスクがある。
事前にBCP(事業継続計画)を準備する
新型インフルエンザによる事業継続上の支障は、直接的には要員不足で操業できなくなることである。この特性を踏まえ、次の対応・対策を講じることが必要と指摘されている。
1.経営者自らが、重大な危機管理事案として捉える。
2.お客様や従業員への感染拡大防止、社会的責務及び経営存続上の観点から、限られた人員のもとでも継続すべき事業(重要事業)を選定する。
3.不要不急の事業の取りやめや中断も考え、事業継続のレベル(例:通常の稼働率の何割を確保するか)を決める。
4.サプライチェーン(関連取引業者)からの必要な物品、サービスの供給継続がなされるかも十分考慮する。
5.ステークホルダー(利害関係者)も広く含めた対応を考慮する。
中小企業庁のホームページに「中小企業の新型インフルエンザ対応」の詳しい情報やわかりやすいパンフレットがダウンロードできるように用意されている。
この記事を書いた遠田幹雄は中小企業診断士です
遠田幹雄は経営コンサルティング企業の株式会社ドモドモコーポレーション代表取締役。石川県かほく市に本社があり金沢市を中心とした北陸三県を主な活動エリアとする経営コンサルタントです。
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