軽井沢にある「スーパーツルヤ」。スーパーマーケットだから、新鮮で値頃感のある生鮮食品や酒類や加工食品も豊富に揃っています。
しかし、普通のスーパーとはちょっと違いう…。400台ある駐車場は混み合っていて、よく見ると地元ナンバーのクルマだけでなく、ベンツやBMW、GMやアルファロメオなど県外ナンバーの高級外車なども目立ちます。
なぜ、県外からわざわざスーパーに買い物にくるのでしょうか?
スーパーツルヤ
ツルヤ軽井沢店
ツルヤ軽井沢店の店内は、広い通路幅で落ち着いた空間でした。ご当地ビールや日本酒だけでなく、輸入チーズやワインなどがずらりと並んでいます。
さらに、ツルヤオリジナルの食品も多く、りんごをまるごと使ったジュースやゼリーなど長野県の地元食材を加工した商品が豊富にあります。
よく比較される紀伊国屋や成城石井などの高級スーパーほどの派手さはありませんが、シンプルに買い物ができシックで好感が持てるお店作りです。
さて、では、このツルヤ軽井沢店の顧客はいったい誰なんだろう?
ちょっと考えてしまいました。
顧客は誰か?
もちろん、地元の人が大事なお客さまでしょう。
しかし、あきらかに違う客層のお客さまもたくさんいるのです。それは、県外ナンバーのクルマが多いことでもわかります。
そう、ツルヤ軽井沢店の顧客には「県外観光客」がかなりのウェイトを占めていると思われます。
観光ビジネスが可能な軽井沢だからこそ可能という立地条件が効いているのでしょうね。
その顧客が求める消費行動は?
しかし、ただの観光客ならば、あえてスーパーマーケットで買い物する必要があるでしょうか?
近くには巨大なアウトレットモールもあるし、他の商業施設も多数あります。専門店で買うような買回り品ならば、あえてスーパーで買う必要がないでしょう。
ここで気になったのは行動が日常的かそうでないかです。
もともとスーパーマーケットでの買い物は「日常的行動」です。
一方、専門店や百貨店などでの買い物は「非日常的行動」です。
半日常的行動をする顧客
仮説ですが、スーパーツルヤ軽井沢店での買い物は「半日常的行動」という言葉がピッタリ当てはまるような気がします。
半日常(はんにちじょう)とは、日常と非日常の間の意味を表す造語です。(半日常という造語は思いつきで作りました(^^;)
半日常がもっともぴったりと当てはまるのは、別荘族のライフスタイルです。
別荘で短期間暮らすときに必要な食材をどこでどのように調達するか?
日々の生活だからむやみに高いものは避けたいし、リーズナブルな生鮮品が欲しい。一方で、ワインやチーズなどはそれなりにこだわったものが欲しい。
そのような日常と非日常が同居した半日常ニーズがあります。
そんな半日常ニーズをワンストップで満たしてくれるスーパーマーケットがスーパーツルヤ軽井沢店でした。
首都圏からの顧客(別荘族のライフスタイル)が多い
とくに東京など首都圏のお客さまが多いです。それも、頻繁に軽井沢に通う「別荘族」がかなり多いということです。
また、必ずしも別荘にいるときとは限りません。実際に、東京在中の方で毎月のようにツルヤさんに自家用車で買物に来るという方を知っています。
半日常の品揃えは、「別荘族のライフスタイル」を好む人達のニーズにも適合するということですね。
さらに、観光客や別荘族を相手にしているレストランなどの飲食店の食材としての業務用のニーズもかなりあるでしょう。
つまり、ツルヤ軽井沢店は、別荘族のライフスタイルを好む人達や地元レストランのシェフ達も通うスーパーマーケットといえます。
店内のフードコートには、SUBWAYとモカソフトクリームが人気のミカドコーヒーが並んで入っていました。
一歩裏口に出ると、小川が流れる風景が広がるウッドデッキ風の静かな空間があります。ここでは店内や駐車場のざわめきも気になりません。ベンチもあるので、しばし静かに読書をしたり、小鳥のさえずりを聞いたり、自然とたわむれることができます。
そんな半日常を感じる時間もいいかもしれません。すてきなスーパーマーケットですね。けっこう好きです。
スーパーツルヤ軽井沢店
スーパーTSURUYA軽井沢店
長野県北佐久郡軽井沢町長倉2707
TEL:0267-46-1811
OPEN:9:30~20:00 7~9月は9:00~ 不定休(7~9月は無休)
駐車場:400台
この記事を書いた遠田幹雄は中小企業診断士です
遠田幹雄は経営コンサルティング企業の株式会社ドモドモコーポレーション代表取締役。石川県かほく市に本社があり金沢市を中心とした北陸三県を主な活動エリアとする経営コンサルタントです。
小規模事業者や中小企業を対象として、経営戦略立案とその後の実行支援、商品開発、販路拡大、マーケティング、ブランド構築等に係る総合的なコンサルティング活動を展開しています。実際にはWEBマーケティングやIT系のご依頼が多いです。
民民での直接契約を中心としていますが、商工三団体などの支援機関が主催するセミナー講師を年間数十回担当したり、支援機関の専門家派遣や中小企業基盤整備機構の経営窓口相談に対応したりもしています。
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