直帰率が急激に低下しました。PV(ページビュー)も増えました。これは喜んでいいのでしょうか?
いやいや、この現象はグーグルアナリティクス(GoogleAnalytics)で二重計測が起きたことによる異常値です。サイト内にトラッキングコードが二重に設置されたことにより、1回のアクセスを2回と判定する誤動作によるものですから、すみやかに原因をつかみ、修正しておきましょう。
直帰率の急激な変化は要注意
直帰率とは
グーグルアナリティクスのGA3(GA4ではなくUAのほうです)には「直帰率」という指標があります。これはユーザーが1ページだけ閲覧してサイトを離脱したことを示す指標で、GA3では重要な指標です。直帰率は低いほどよいといわれています。その理由は直帰率が低いということは、最初に閲覧したページだけでなく他のページも閲覧するユーザーが多いということなので、回遊性の高いサイトということがわかるからです。
通常の企業サイトなら直帰率は40~60%前後でしょう。ブログだと60~90%、人気の通販サイトだともう少し低くて50%以下。直帰率が40%以下だととてもよいサイトだと言われています。
しかし直帰率が10%以下になることはまずありません。ですからあまりに直帰率が低いときは誤計測が疑われます。
直帰率の急激な減少
さて、当サイトの直帰率が急激に減少しました。以下はアナリティクスGA3の直帰率のグラフです。
1月16日から急激に直帰率が低下しています。
ここでアナリティクスに記録してあったメモを見るとこの日に「グーグルサイトキット(GoogleSiteKit)」というワードプレスのプラグインを入れています。これがなんらかの影響していそうですので、これから調べてみます。
原因はトラッキングコードの二重挿入による二重計測
どうやら原因はトラッキングコードの二重挿入により二重計測だったようです。
これまでは「GTM4WP」というGTM設定専用のプラグインを利用してトラッキングコードを挿入していましたが、このプラグインと「GoogleSiteKit」との相性がよくなかったのかもしれません。
サイトのhtmlソースを見るとGA3のトラッキングコードが数箇所以上に挿入されていました。
結局、GTMのトラッキングIDは削除しました
GTMを設定していたプラグインを変更
「GTM4WP」を動作停止にして、GTMのトラッキングIDをコクーンのGTM設定に挿入しました。
htmlソースをみると、GA3のトラッキングコードはひとかたまりに収まっていました。
上記のように「UA-*******」というトラッキングIDが2箇所に表示されていますが、これはUAの正規のトラッキングコードと同じ形式なのでこれでOKではないかと思います。
となると、不具合の原因を引き起こしたのは「GTM4WP」と「GoogleSiteKit」という2つのプラグインの相性がよくなかったのかもしれません。
やはり、プラグインはたくさん入れると不具合が起きる可能性が増えるので、できるだけ少数のプラグインで運営したほうがいいですね。
それにしてもコクーンというテーマは便利ですね。複数のプラグインを使って実現していた機能がコクーンを使うことによってそのプラグインがなくても動作してくれます。サイトの安定運用に貢献してくれそうです。
これでしばらく様子をみてみます。
GTMのトラッキングIDを削除
▼翌日の追記です
コクーンでの設定に変更しても二重計測は収束していませんでした。
ですから、コクーンで設定したGTMのトラッキングIDを削除してみました。
それでも計測ができています。
ということは、グーグルサイトキット(GoogleSiteKit)を設定したあとは、これまで挿入していたGTMのトラッキングIDは不要になるみたいですね。
これでまた様子をみることにします。
結論:サイトキットを入れたら既存のトラッキングIDは削除する
その後のアナリティクス(GA3)の直帰率とPVのを観察すると、どちらも正常に戻りました。
これで結論がでたようです。
グーグルサイトキット(GoogleSiteKit)を設定したあとは、これまで挿入していたアナリティクスやGTMのトラッキングキングIDは削除する。
ということです。
これをしないと特定のデータが二重計測により不具合を起こしますので要注意です。
この記事を書いた遠田幹雄は中小企業診断士です
遠田幹雄は経営コンサルティング企業の株式会社ドモドモコーポレーション代表取締役。石川県かほく市に本社があり金沢市を中心とした北陸三県を主な活動エリアとする経営コンサルタントです。
小規模事業者や中小企業を対象として、経営戦略立案とその後の実行支援、商品開発、販路拡大、マーケティング、ブランド構築等に係る総合的なコンサルティング活動を展開しています。実際にはWEBマーケティングやIT系のご依頼が多いです。
民民での直接契約を中心としていますが、商工三団体などの支援機関が主催するセミナー講師を年間数十回担当したり、支援機関の専門家派遣や中小企業基盤整備機構の経営窓口相談に対応したりもしています。
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