OpenAIのChatGPT4はすごい勢いで利用者が増えているようです。さて、このAIチャットの隆盛につれて、SEO(検索エンジン対策)の存在意義が変化していく思いませんか。
これまではなにか調べたいことがあれば検索エンジンにキーワードを入れて、表示された検索結果一覧から選んだページを見るということを繰り返しながら調べていました。
しかし、AIチャットはそのような一連の行為をワンストップで処理してくれます。最新のBINGなら、AIチャットのGPT4が内蔵されていますので、キーワードを入力するだけでAIが最新情報を検索しながらユーザーが求める最適解を回答してくれるようになっていきます。
そうなると、ユーザーは検索エンジンの使い方も変化していくでしょうね。
検索エンジンのシェア
検索エンジンのシェアはGoogleが圧倒的に1位
全てのデバイス | PC | スマホ | ||||
検索エンジン名 | 順位 | シェア | 順位 | シェア | 順位 | シェア |
1位 | 76.0 | 1位 | 72.4 | 1位 | 79.2 | |
Yahoo! | 2位 | 16.2 | 3位 | 11.8 | 2位 | 19.9 |
Bing | 3位 | 7.1 | 2位 | 15.1 | 3位 | 0.4 |
DuckDuckGo | 4位 | 0.3 | 4位 | 0.4 | 4位 | 0.3 |
その他 | - | 0.3 | 4位 | 0.4 | 4位 | 0.3 |
この表は、2023年|国内の検索エンジンシェア率ランキングTOP10! Google以外に注目すべきは?に掲載されていたデータを元に作りました。
その出典データは
https://gs.statcounter.com/search-engine-market-share/all/japan
のようです。
この表の「全てのデバイス」というのは、PC+スマホ(タブレット含む)のことだと思われます。PCでもスマホでも現在はGoogleが圧倒的に1位です。そして、2位がヤフージャパン、3位がBING(ビング)、4位がダックダックゴーとなります。
ここで注意しておきたいのが、2位のヤフージャパンの検索エンジンとして立ち位置です。実は、ヤフージャパンは自社で検索エンジンを持っていないため、検索順位はGoogleのしくみをそのまま利用しています。
ですから、ヤフージャパンの検索結果はGoogleと同じです。表示される広告やデザインなどは違いますが、純粋に検索順位だけなら同じと考えてよいです。
ですから、Google(76%)+ヤフージャパン(16%)の合計(92%)が事実上のGoogleのシェアです。Googleは圧倒的に1位なんですね。
グラフは作りませんでしたが、スマホだとGoogle(79%)+ヤフージャパン(20%)の合計(99%)がGoogleのシェアなので、Google一色といってもよい状況ですね。
PCのみの場合ではBINGが2位に浮上
ところがPC(デスクトップ)に絞ると少し状況が変わってきます。Googleが1位なのは圧倒的なのですが、2位にマイクロソフトのBINGが浮上してきます。
PCの場合だと、1位がGoogle(73%)、2位がBING(15%)、3位がヤフージャパン(12%)、4位がダックダックゴー(1%未満)となります。
スマホと違い、PCだとBINGのシェアが目立つほど高くなっています。
これは、PCのOSに影響しています。PCのOSにはAppleも一部ありますが、ほぼマイクロソフトのWindowsが圧倒的なシェアを占めています。Windowsでは、標準のブラウザが「エッジ」になっており、その標準となっている検索エンジンがBINGです。
つまり、マイクロソフトの製品であるWindowsというOSを使うと、ブラウザと検索エンジンもマイクロソフト製が推奨されて、そのまま利用しているユーザーが一定程度いるということですね。
当サイトのアナリティクスでも同様の結果でした
当サイト(dm2.co.jp)のGoogle Analytics(グーグル・アナリティクス)でも「参照元」を調べてみました。モバイルのアクセスを除外した「PCのみ」のアクセスは直近30日間で14043でした。その内訳は以下のとおりです。
参照元 | アクセス数 |
9,541 | |
bing | 1,909 |
yahoo | 1,518 |
(direct) | 844 |
その他 | 231 |
合計 | 14,043 |
このデータを円グラフにしたのが以下のものです。(アナリティクスで表示されたものです)
当サイトの円グラフは、上記データの円グラフとほぼ同様の傾向といえそうです。Googleが67.4%で圧倒的にトップです。そして、BINGが13.5%で、ヤフーの10.7%よりも多いです。
ダイレクトが6%ありますが、ダイレクトはアドレスバーにURLを直接打ち込んだり、ブックマークからアクセスした数字なので、上記データと比較するなら除外したほうがよいです。
ブラウザと検索エンジンは別のものです
「ブラウザ」とは、インターネットでホームページを見るためのソフトです。一部のユーザーは「ブラウザ」という概念を持っておらず、この説明が難しいことがあります。ブラウザのことを「インターネット」という人が一定程度いらっしゃって、そのような認識の方は、ブラウザと検索エンジンの区別がついていないことが多いです。ご注意ください。
ブラウザの種類は、Chrome(クローム/Google製)、エッジ(マイクロソフト製)が2強です。
・Chromeを使う場合は検索エンジンがGoogle
・エッジを使う場合は検索エンジンがBING
という組み合わせが多いです。
AI時代に使う検索エンジンはBINGになっていくかも…
私は、ChatGPTを使うようになってから、検索エンジンの使い方が激変しました。
以前は、「Google一択」といっていいいくらいGoogleを利用していました。
しかし、現在はメインで使う検索エンジンがBINGに変わりました。BINGだとChatGPTのAI回答とセットで使えるのが便利だからです。
通常使うブラウザはブレイブ(Brave)で、ブログを書いたりニュースを見たりユーチューブを見たりSNSを使ったりしています。ブレイブを使う理由は「広告表示をストップしてくれる」からです。ユーチューブを見ても広告表示がされないので便利です。
調べ物をしたいときは、ChatGPTと連動している新BINGを使うために、ブラウザをエッジに変更します。エッジでは、標準の検索エンジンをBINGにしてあり、エッジを立ち上げると自動的に開くページをチャットにしてあります。
そんな感じなので最近は常時2つのブラウザが立ち上がっていることが多いです。
このようにブラウザを使い分けることで、目的ごとに最適な表示がされるので気に入っています。
私が新BINGを使い始めたのは先月からですから、たった1ヶ月ほどで利用環境ががらりと変わりました。おそらく、同様の体験をしている人も多いでしょう。
まだChatGPTを使っていないユーザーはこれからどうなるかですが、ChatGPTなどのAIと連動したブラウザが主流になっていくのではないかと推測しています。
となると、新BINGのシェアがこれから上昇していくでしょうね。
SEO的にもAI対策としてもBING対策は重要になっていくと思われます。
BING対策をしましょう
BING対策の基本の「キ」はBINGウエブマスターツールの利用です。機能としてはグーグルサーチコンソールと同様です。サイトマップ登録まで設定しておいてください。
また、運用しているサイトがWordPressだったら「IndexNow」というプラグインが有効です。
BING対策についてあまり重視してこなかった方も多いでしょう。検索エンジン対策としても見直しが必要だと思われます。Google対策一辺倒だとSEOにも限界が訪れるかもしれません。
この記事を書いた遠田幹雄は中小企業診断士です
遠田幹雄は経営コンサルティング企業の株式会社ドモドモコーポレーション代表取締役。石川県かほく市に本社があり金沢市を中心とした北陸三県を主な活動エリアとする経営コンサルタントです。
小規模事業者や中小企業を対象として、経営戦略立案とその後の実行支援、商品開発、販路拡大、マーケティング、ブランド構築等に係る総合的なコンサルティング活動を展開しています。実際にはWEBマーケティングやIT系のご依頼が多いです。
民民での直接契約を中心としていますが、商工三団体などの支援機関が主催するセミナー講師を年間数十回担当したり、支援機関の専門家派遣や中小企業基盤整備機構の経営窓口相談に対応したりもしています。
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