サーバー移転する場合に、独自ドメインのSSL設定をしなおす必要があり、その待ち時間などで移転の作業時間が長くかかっていました。サーバー移転する場合に事前に独自ドメインのSSL設定を準備しておくと、その待ち時間を最小化することができそうです。
エックスサーバーには、SSL証明書を事前準備する機能がありましたので試してみました。
サーバーを移転するとSSL設定はやりなおし
サーバー移転するとIPアドレスが変わります
独自ドメインをサーバー移転するとIPアドレスが変わります。ですから通常はSSL証明書を取得しなおさなければなりません。
最近のSSL証明書は無料で、サーバーから自動取得できる物が多いです。さくらインターネットもエックスサーバーもLet’s Encrypt（レッツエンクリプト）というSSL証明書を利用していますが、サーバーが変わると証明書は取得しなおしするのが普通です。
今回、さくらインターネットからエックスサーバーに独自ドメインを移転するという案件があります。受け入れ側のエックスサーバーは多機能でけっこう便利なサービスがあり、なんと、移転する前に、SSL証明書を事前に準備しておくことができるというものです。
外部サーバーですでに運用中のサイトに対して無料独自SSLを事前に設定する
エックスサーバーのマニュアルを見ると、「外部サーバーですでに運用中のサイトに対して無料独自SSLを事前に設定する」という解説がありました。
今回はこの方法で試してみます。
トークンファイルを移転元にアップロードしておく
このマニュアル通りに処理を進めていくと、FTP操作が必要になりました。
トークンファイルというのを２つダウンロードします。
そして、移転元のサーバーにFTPにてアップロードします。
今回は移転元がさくらインターネットでしたので、さくらインターネットにFTP接続してこの２つのファイルをアップロードしました。
アップロード先は
www/.well-known/acme-challenge
でした。
さくらインターネット側の独自ドメイン設定によってはアップロードするところが違いますのでご注意ください。今回はルートに独自ドメインが設定してあったので「www」直下でした。
該当するフォルダに「.well-known」というフォルダを新規作成し、さらにそのフォルダ内に「acme-challenge」というフォルダを作成しました。そのフォルダ内にダウンロードしたトークンファイル２つをFTPでアップロードしました。
この設定を済ませるとエックスサーバーの管理画面では「反映待ち」のメッセージが表示されました。
SSL設定の準備ができました
設定した独自ドメインは、まださくらインターネットで表示されています。
そして、上記の設定を済ませてしばらく待つとエックスサーバーの管理画面で「反映待ち」のメッセージが消えて、「すでに独自SSLが設定されています」という表示に変わりました。
実際に、ネームサーバーをエックスサーバーに変更する作業は後日でしたが、このやり方だとSSL証明書の発行待ちの時間がなくスムーズに移転作業ができました。次回以降もこの方法で実施したいと思います。
この記事を書いた遠田幹雄は中小企業診断士です
遠田幹雄は経営コンサルティング企業の株式会社ドモドモコーポレーション代表取締役。石川県かほく市に本社があり金沢市を中心とした北陸三県を主な活動エリアとする経営コンサルタントです。
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