福井県生活学習館ユーアイ福井のパソコン実習室は24台のパソコンが絶妙に配置されている。受講者用のパソコンは4人ごとに1つのグループになるようになっており、全部で6つのグループがある。1つのグループは田の字のように二人が並び向かいにも同様に二人が並ぶ。そして二人の間には講師用のパソコン画面のモニタ画面が映っているという構成になっている。
なんと受講生は講師と向きあわずに座ることになっているのだ。この配置が絶妙だ。
受講生にとってはパソコンを使って学ぶときに、この配置は非常によい学習環境を提供してくれている。
講師と向き合わずにパソコンと向き合う。隣や前にはグループの仲間がいる。90度横を向くと講師がいる。このような教室内のレイアウトだと、受講者は講師の目が横からなのであまり気にならないし、パソコン作業に集中しやすいし、隣や前にいる受講仲間に気軽に聞いたり教えあったりしやすい。
「学び合う場」としては最適な配置かもしれない。
しかし、このような机の配置は空間コストがかかる。単に24名が入るパソコン教室の配置を合理的効率的に考えるならば横並びの配置にして、グループ単位にはしないだろう。コスト優先で作る場合に比較すると1.5倍~2倍くらいの空間投資が必要ではないだろうか。実際にこんな贅沢なパソコン教室はこれまで石川県でも富山県でも見たことがない。
ではコストをかけてでも教室をこのような空間配置にしている理由はなにか?
それは受講生の学びたいという気持ちを最優先しているからだと推測できる。
福井県は「日本一幸せな県」だといわれている。その理由のひとつは、このようなところにも現れている。単なるコスト削減や効率追求よりも、学ぼうとする県民を大事にする姿勢がすばらしい。
個人として生涯学習を意識することが大事だが、そのような個人をサポートしてくれる地域というのはありがたいものだ。
写真は福井県生活学習館ユーアイ福井の外観。この日のフェイスブックセミナの様子は遠田フェイスブックでも紹介されている。
この記事を書いた遠田幹雄は中小企業診断士です
遠田幹雄は経営コンサルティング企業の株式会社ドモドモコーポレーション代表取締役。石川県かほく市に本社があり金沢市を中心とした北陸三県を主な活動エリアとする経営コンサルタントです。
小規模事業者や中小企業を対象として、経営戦略立案とその後の実行支援、商品開発、販路拡大、マーケティング、ブランド構築等に係る総合的なコンサルティング活動を展開しています。実際にはWEBマーケティングやIT系のご依頼が多いです。
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