スマートフォンとSNSの普及により、飲食店の風景も大きく変わりつつある。店内でオーダーした料理を撮影するという風景も日常的となり、飲食時にスマフォを手に持ったりテーブルにおいたままにするなどという使い方が珍しくなくなった。「食べログ」や「ぐるなび」などの飲食店評価サイトの利用も一般的になり、来店動機として飲食店の料理写真は重要になっている。
もちろん飲食店側としても自店舗の料理の評価が気になるところだろう。このような環境変化の中だが飲食店のスタンスは千差万別である。撮影大歓迎、フェイスブックに投稿をうながすポップを配置する飲食店が増える一方で、料理写真を禁止にしている飲食店もある。
料理を写真撮影
そもそも、料理写真をスマフォで撮影することは法律に違反していることなのだろうか?それとも単なるマナーの問題なのだろうか?
ネット検索で調べてみると、いろんな意見がある。「料理を写真撮影するのは法律違反かどうか」については、まだ判例がない。そのため、判断は一定ではないということがあげられる。
料理の撮影自体は法律違反ではない
まずは、「飲食店の店内で写真撮影すること自体は違法とはいえない」ということがいえるだろう。調べてみると、民法も写真撮影を禁止しているというような条文は無いようである。
出典→http://okwave.jp/qa/q7296341.html
また、店頭などで「撮影禁止」を明示している場合でも、撮影すること自体は違法とはいいがたい。その後の行動などで違法性を問われたとしても撮影自体で罰することはできないようである。イオンやスターバックスでは店内撮影を禁止しているので、撮影した場合に店員に注意されることがある。その場合でも、その後撮影行為をやめれば店内に居続けることは可能で退店を要求されることはほぼないだろう。
行列ができる法律相談所での判決例
以前放映された、人気テレビ番組の「行列のできる法律相談所」で、同様の事例があった。
内容は「人気のうなぎ屋店内で写真撮影をパチパチ行うブロガーの撮影をやめさせることができるかどうか」というものだった。店主が注意しても撮影をやめないブロガーに対してどのような判断がくだされるか…。
4人の弁護士の判定はわかれた。(止めさせられないが1人、止めさせられるが3人)
しかし内容については、「撮影行為が他の客の迷惑になる」ということが主な判断理由であり、撮影そのものが法律違反であるというような意見はなかった。
むしろ、「店主が注意するまでは問題がなかった」という弁護士の発言は、料理の写真撮影は基本的にOKであるという認識であることを示していといっていいだろう。
出典→http://tsumuratakumi.blog.so-net.ne.jp/2009-03-12-5
有名店が撮影禁止にする理由
有名な飲食店や大手商業施設では、「店内撮影禁止」を明確に表示している例もある。
「撮影禁止」の一番の理由は「他のお客さんが写ってしまう可能性がある」というプライバシー問題だということを複数の店舗から聞いたことがある。
「隠れ家的な名店」はえてして有名人やセレブが利用する。このような人たちは「写されてしまう」ことに敏感で嫌悪感を感じることが多い。撮影するという行為は店内では大きなリスクである。したがって、お客様に気持よく過ごしていただくために「撮影禁止」にしているのである。このこと自体はお店の正当な方針であり、きちんと伝われば利用客も気を悪くすることは少ないだろう。
出典→http://ch.nicovideo.jp/fujipon/blomaga/ar228129
飲食店が料理撮影のガイドラインを明示するのがいい
飲食店は料理撮影に関するガイドラインを決め店内に表示してはどうか?というのが遠田の意見である。
スマフォやSNSがこれだけ普及し、料理写真を撮ることになんのためらいももたないという利用者も増えている。いくらマナー違反だと店主が思っても、それだけで問題解決はしない。
撮影禁止にしたいのならその旨を店内に表示すべき。
また、フェイスブックなどにどんどんアップしてほしい場合はポップなどでどんどんアピールしたほうがいい。
来店した利用者が迷わないようにしたほうがいいということだ。
4つの指針
以下の4段階のどれなのかを店内に明示してはどうだろうか。
※撮影禁止にしたい場合は必ず表示したほうがいい
利用者として奢らずにマナーを大事に
法律違反かどうかという判断も大事である。しかし、たとえ法律違反でないにしても、最低限度のマナーを守ることはもっと重要である。SNS時代の今は全員が放送局である。一人ひとりが意識を高め、公序良俗に反しない良識ある行動が求められる時代になっている。
自分の行動がまわりの人達の迷惑になっていないかどうかをあらためて気をつけたいものである。
この記事を書いた遠田幹雄は中小企業診断士です
遠田幹雄は経営コンサルティング企業の株式会社ドモドモコーポレーション代表取締役。石川県かほく市に本社があり金沢市を中心とした北陸三県を主な活動エリアとする経営コンサルタントです。
小規模事業者や中小企業を対象として、経営戦略立案とその後の実行支援、商品開発、販路拡大、マーケティング、ブランド構築等に係る総合的なコンサルティング活動を展開しています。実際にはWEBマーケティングやIT系のご依頼が多いです。
民民での直接契約を中心としていますが、商工三団体などの支援機関が主催するセミナー講師を年間数十回担当したり、支援機関の専門家派遣や中小企業基盤整備機構の経営窓口相談に対応したりもしています。
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