マメジンという農業愛好家グループではこれで十年以上、冬の寒い時期に味噌を作っている。今年も近江町市場の調理実習室で味噌作りを行なった。例年ほぼ同じレシピだが、毎年の味が微妙に違うのがまたいいものだ。ここ数年は味噌の味が格別にうまくなっている。
おそらく手作り味噌の味を決めるポイントは大豆よりも麹にあるのだろう。マメジンの味噌は有機大豆や自然の塩を使うが、麹の違いがもっとも特徴的なのだと思う。マメジンの味噌作りに使う麹は山田錦米麹で、通常の味噌レシピよりははるかにたっぷりと麹を使うことで、旨み甘みが濃厚になる。
味噌作りの味を決めるポイントは麹
マメジンの味噌レシピ
マメジン味噌のレシピ。大豆13キロ、麹18キロ、塩5キロ+アルファ、水5リットルで、約30キロの味噌になる。
大豆は金沢大地の有機大豆を使っている。大豆は前日からたっぷりの水に浸水し、いくつかの鍋にわけて一晩おいておく。
大豆を強火で約2時間茹でる。このとき大豆が芯まで柔らかくなるまで茹でることが大事。指でつまんで軽くつぶれるくらい、茹で上がった大豆を一粒口に入れると噛まなくても柔らかくて甘みを感じれるくらいまで茹で上げる。
大豆が茹で上がったら、お湯を切ってからミンチにして潰す作業になる。茹でた大豆をミンチにするときが一番味噌作りしているときを感じる時かもしれない。電動ミンチがないときは手作業だから大変だが、電動のミンチの機械があるおかげでずいぶんと作業が楽になったものだ。
ミンチにした大豆に麹と塩を混ぜる。十分によく混ぜたら水を5リットルたす。このときの水は、いったん沸騰させたお湯をさましたものを使う。麹は雑菌に弱いので、必ずさました湯(ぬるい水)を使うことが重要である。手をよく洗いアルコール消毒することも大事で、雑菌対策が味噌作りの要点になる。
大豆と麹と塩をよく混ぜる。混ぜる時は木の柄杓を切るように隅から隅までよく混ぜることが大事。とくに角の部分はよく混ざっていないことがあるので気をつけること。
よく混ぜた味噌はおむすびのように味噌玉にしてから、味噌桶に投げ入れる。投げ入れるのは空気を抜くためである。麹菌は空気を嫌うので、できるだけ空気を抜くための工夫で、先人の知恵はすごいものだと感心するのがこの味噌玉投げである。そのあと桶の中はげんこつで押しつぶすように空気を抜き、最後に塩をたっぷり振ってできあがり。
ビニールを閉め、重石を乗せてから約半年ほどおくとおいしい味噌に変わっていく。ちょうど食べごろなのは梅雨明けの頃といわれている。
マメジン味噌作りの会場は今年も近江町市場の消費者会館3階の調理実習室だった。今日の近江町市場は2月11日の祝日で多数の店がオープンしており、観光客も多かった。青空も広がるいい天気で、味噌作りの日にしてはありがたい天候だった。
当日のFacebookの模様
この記事を書いた遠田幹雄は中小企業診断士です
遠田幹雄は経営コンサルティング企業の株式会社ドモドモコーポレーション代表取締役。石川県かほく市に本社があり金沢市を中心とした北陸三県を主な活動エリアとする経営コンサルタントです。
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