月額固定費が無料で使えるネットショップがいくつかあります。BASEが有名ですが、Square(スクエア)にも通販サイトを構築できるサービスがあります。
クレジット決済手数料や、使える決済手段の豊富さ、デジタルコンテンツ販売の可否、運賃設定の豊富さ、などに微妙な違いがあります。そこで、BASEとSquare(スクエア)の無料通販サイトの機能や使い勝手を徹底比較してみました。
Square(スクエア)とBASE(ベース)の比較
基本機能の比較
スクエアもBASEも無料プランと有料プランがあります。ここでの比較は無料プランに限定して調査しました。
▼スクエアで作成できる通販サイト
▼BASEで作成できる通販サイト
当社では「投げ銭できる通販サイト」として利用しています。また簡易な通販サイトとしても利用できます。イベントごとに立ち上げてもいいので便利です。
機能 | スクエア(無料) | BASE(無料) |
---|---|---|
初期費用 | 0円 | 0円 |
月額料金 | 0円 | 0円 |
決済手数料 | 3.6% | 3.6%+40円+サービス手数料3% |
振込手数料 | 0円 | 250円+事務手数料500円(2万円未満) |
データ容量 | 500MB | 無制限 |
販売機能の比較
機能 | スクエア | BASE |
---|---|---|
対応決済手段 | クレジットカード 電子マネー |
クレジットカード 銀行振込 コンビニ決済 後払い Amazon Pay PayPal 1
|
入金サイクル | 最短翌営業日(三井住友・みずほ銀行) 週1回(その他銀行) |
申請から10営業日 (急ぎ入金は1.5%手数料) 4
|
サイトデザイン | テンプレート制 カスタマイズ可能 |
豊富なテンプレート HTML/CSS編集可能 3
|
在庫管理 | ○ | ○ |
顧客管理 | ○ | ○ |
通販サイトでは決済手段が多いほうがユーザーへの利便性が高いため転換率も高くなります。決済手段に関してはBASEのほうが豊富に選択できます。
アクセス解析機能比較
機能 | スクエア(無料) | BASE(無料) |
---|---|---|
Google Analytics 4 | ○(カスタムコードで設置)
3
|
○(HTMLタグ管理 Appで設置) |
クロスドメイントラッキング | △(要カスタム設定) | ○(トラッキングID入力のみで可能)
1
|
Google Search Console | ○ | ○ |
Juicer DMP | ○(カスタムコードで設置)
4
|
○(HTMLタグ管理 Appで設置) |
カスタムトラッキングコード追加 | ○(ヘッダー/フッター選択可)
4
|
○(HTMLタグ管理 Appで設置) |
アクセス解析に関して、BASEの方がより簡単に設定できる仕組みが整っていることが分かります。特にクロスドメイントラッキングについては、BASEの方が導入のハードルが低くなっています。
一方、スクエアもカスタムコードを使用することで同様の機能を実現できますが、より専門的な知識が必要となります。
その他の機能比較
機能 | スクエア(無料) | BASE(無料) |
---|---|---|
デジタルコンテンツ販売 | 不可 | 可能(Apps利用) |
送料設定 | 重量別・注文合計額別・品目数別 | 梱包サイズ別・地域別・配送方法別 |
入金サイクル | 週1回自動 | 申請後10営業日以内 |
デジタルコンテンツ販売とは画像や音楽ファイルなどのファイルダウンロードをしてもらうことで販売とし決済する方法です。スクエアはデジタルコンテンツ販売が不可なので注意が必要です。
ショップ運営者のニーズに応じた選択になります
ここまで調査した結果として、スクエアとBASEの使い分けについて、以下のようにまとめました。
Squareがおすすめのケース
実店舗連携重視の場合
- 実店舗とネット販売の在庫を一元管理したい
- POSレジと連携させたい
- オフライン/オンラインの売上を統合管理したい
コスト重視の場合
- 決済手数料を抑えたい(3.6%のみ)
- 振込手数料・事務手数料を極力抑えたい
- 売上金を早く回収したい(最短翌営業日)
BASEがおすすめのケース
デザイン・カスタマイズ重視の場合
- サイトデザインにこだわりたい
- HTML/CSSでカスタマイズしたい
- 豊富なテンプレートから選びたい
販売機能重視の場合
- 多様な決済方法を導入したい
- デジタルコンテンツも販売したい
- メルマガ配信などマーケティング機能を使いたい
まとめ
シンプルな運用とコスト重視ならSquare、デザインと機能の充実を重視するならBASEという棲み分けになりそうです。特に実店舗との連携やキャッシュフローを重視する場合はSquareが、ECに特化した多機能な運営を目指す場合はBASEが適しています。
この記事を書いた遠田幹雄は中小企業診断士です
遠田幹雄は経営コンサルティング企業の株式会社ドモドモコーポレーション代表取締役。石川県かほく市に本社があり金沢市を中心とした北陸三県を主な活動エリアとする経営コンサルタントです。
小規模事業者や中小企業を対象として、経営戦略立案とその後の実行支援、商品開発、販路拡大、マーケティング、ブランド構築等に係る総合的なコンサルティング活動を展開しています。実際にはWEBマーケティングやIT系のご依頼が多いです。
民民での直接契約を中心としていますが、商工三団体などの支援機関が主催するセミナー講師を年間数十回担当したり、支援機関の専門家派遣や中小企業基盤整備機構の経営窓口相談に対応したりもしています。
保有資格:中小企業診断士、情報処理技術者など
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