CMSのこれまでを考え、CMSのこれからを考えてみた。CMSとはコンテンツマネジメントシステムの略で、クラウド上でコンテンツを管理する便利なシステムだ。ユーザーが使うクライアント側は、ブラウザさえ使えればパソコンの機種はウィンドウズでもMacでもいいし、最近はスマフォやタブレットでも問題なく使える。一方クラウド側(システム側)はインターネットのサーバ上で動いており、システムを提供する側が常に最新で便利な環境に整備してくれるはずである。しかし最近の環境変化は早く、クラウド側の方が常に最新で便利な環境を提供してくれるとは限らない。むしろ環境変化に追いつかず使いにくくなっていいったCMSもある。
様々なブログ型CMS
ブログとして使えるCMSで特にオープンソース版もあるものを中心に考えてみる。
10年前だとブログシステムとして使えるのは、MovableType(ムーバブルタイプ)かxoops(ズープス)が2強だった。当時のMovableTypeはまだオープンソースのMTOSを出していないため有料版のみだったが、サーバにインストールしてクラウド型として自由に使えるブログCMSシステムは圧倒的にMovableTypeが使われた。
xoopsは当初からオープンソースで、総合的なCMSとしての能力が高かった。そのため単なるブログとして使うだけではなく、会社や団体のホームページとして、さらに掲示板の設置や専用の会員制会議室などいろんなことに活用できた。とくに日本発のCMSということで愛着を持っている人も多く、今でも使い続けている利用者もかなりいる。
しかし、これらの2つのCMSの利用者は減少している。
今、増えているのは圧倒的にWordPress(ワードプレス)である。最初から無料で使えるオープンソースのブログ型CMSだったため人気は高かった。あれよあれよという間に便利になり利用者も増加し、数年前にMovableTypeを逆転している。今では世界で一番使われているCMSになった。
なんといってもWEB環境の変化に一番対応したのがWordPressだろう。MovableTypeやxoopsは環境変化対応に遅れが見られた。とくにxoopsは最新機能の取り込みのような魅力的なプラグインが増えないだけでなく、xoopsとxoopsCUBEに分裂したお家騒動などにより基本的な部分のアップデートも不安な状況である。
他のCMSには、Joomla(ジュームラ)やJIMDO(ジンドゥ/みんビズ)などもある。JIMDOは数年前にGoogleが「みんビズ」として世に送り出してから利用者が増えている。操作の簡単さや直感的な使いやすさでは現在最もわかりやすいCMSだろう。
これからのCMS
これから残っていくCMSはどんなCMSだろうか。
html5という環境整備が進んでおり、端末もパソコンからスマフォやタブレットへ、利用シーンも屋内だけでなく屋外やノマドなどモバイルでの活用が増えていくだろう。そのような環境変化に適合し残っていくCMSはというと、現状ではWordPressがもっとも有力だろう。すでに全世界のドメインの2割以上にはWordPressがインストールされ使われているという状況からすると、WordPressの優位はしばらく続くだろう。
この記事を書いた遠田幹雄は中小企業診断士です
遠田幹雄は経営コンサルティング企業の株式会社ドモドモコーポレーション代表取締役。石川県かほく市に本社があり金沢市を中心とした北陸三県を主な活動エリアとする経営コンサルタントです。
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