写真は真黒なすの種。野菜固定種の種が5種と野菜の詰め合わせが羽咋から送られてきた。届けてくれたのは脱サラしたルーキー農家の枡田一洋氏。クラウドファンディングのファーボでプロジェクトを達成したお礼である。
枡田一洋氏らは、自然栽培の農業をスタートするために必要な機材として「ハンマーナイフモア」の購入資金をクラウドファンディングで募集していた。遠田もささやかながら一口支援していた。無事に目標額30万円を達成し、そのお礼として寄付額に応じた野菜や固定種の種などを送ってくれたのだ。
固定種の種は5種類あった。
北海道産かぼちゃ、白おくら、すくなかぼちゃ、半白きゅうり、真黒なすの5種である。これらはその土地に固有の在来種の野菜で、収穫した野菜から採ったタネである。来春、マメジンの畑でまいてみようと考えている。
なお、最近の野菜はF1(一代交雑種)とよばれるタネを使うことが多い。トマトの桃太郎も、お米のコシヒカリもF1である。F1は遺伝子学的に、「親よりも好成績を出す両親の組み合せ」でタネを生産する。だからF1品種を使えば、良食味だったり多収だったりと、農業生産が安定するというメリットがある。
しかし、F1品種からはタネ採りができない。タネをとったとしてもそのタネからは全然違うような品種のものができてしまう。安定した農業生産を行うためには毎年種子メーカーからF1品種のタネを買わなければならない。これは農業を続けるためのコスト増に直結する。さらに同じ品種を全国で画一的に作ることで、地域の差別化や農家の差別化がしにくくなる。
現代農業の強みと弱みを併せ持つのがF1である。
その土地には適地適作で適した野菜がある。そのタネをとって、また来年そのタネを蒔くというのが自家採種農業である。頂いた固定種のタネはその営みが持続しているということの現れでもあり、うれしくなる。野菜とタネを送ってくれたルーキー農家の今後の活躍を期待したい。
以下はクラウドファンディングのWEBサイトからの引用
起案者情報
(写真右)枡田一洋:「奇跡のリンゴ」に衝撃を受け、10年以上のサラリーマン生活から一念発起。羽咋の限界集落に移住し自然栽培農家をやっています。サラリーマン時代から始めたサーフィンが「自然」を意識するきっかけになり、農薬や肥料を使わない農業で山から海をきれいにしたいという初心を忘れないように肩書きを「サーファーマー」にしています。(写真中)廣和仁:建設業のサラリーマンをしていましたが同じく「奇跡のリンゴ」に衝撃を受け脱サラし自然栽培農家になりました。富山県氷見市で野菜やお米を作っています。子供や主婦を対象に家庭菜園から自然栽培を広めていきたいという思いで農業体験教室などの活動もしています。
(写真左)松本たけし:無添加のラーメン屋「塩元帥」で食材を自分達でつくりたいということで農業をスタート。どうせやるなら農薬も肥料も使いたくないということで大阪から石川県に移住しかほく市で「自然栽培農家」になりました。きっかけはやっぱり「奇跡のリンゴ」です。
【代表者】枡田一洋
【HP】http://originalvillage.net/
【Blog】http://ameblo.jp/surfarmer/
この記事を書いた遠田幹雄は中小企業診断士です
遠田幹雄は経営コンサルティング企業の株式会社ドモドモコーポレーション代表取締役。石川県かほく市に本社があり金沢市を中心とした北陸三県を主な活動エリアとする経営コンサルタントです。
小規模事業者や中小企業を対象として、経営戦略立案とその後の実行支援、商品開発、販路拡大、マーケティング、ブランド構築等に係る総合的なコンサルティング活動を展開しています。実際にはWEBマーケティングやIT系のご依頼が多いです。
民民での直接契約を中心としていますが、商工三団体などの支援機関が主催するセミナー講師を年間数十回担当したり、支援機関の専門家派遣や中小企業基盤整備機構の経営窓口相談に対応したりもしています。
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