石川県工業試験場が主催する3Dプリンタ研究会は、3Dプリンタの技術普及を図っている。昨年から行っていたセミナーなどで基礎的な広報レベルの段階を終え、いよいよ3つの分科会がスタートした。今回は設計分科会の1回めで、3Dプリンタの技術や利用に関しては日本の第一人者である原雄司氏を招いての講演会があった。「3Dデータの作成から出力までの流れと課題」というタイトルで、内容はまさにそのとおり。3Dデータを設計する3DCADソフトやスキャナーの特性、様々な3Dデータ形式の特徴と使い分けの重要性、3Dプリンタ出力時の課題などを網羅した内容であった。
3Dプリンタには多数の種類があり、その造形方法もさまざまである。その特徴を知り、データを使い分けることが重要である。3Dプリンタの出力は基本的に「STLデータ」となる。3Dスキャナーなどで読み取ったデータやCADソフトで作成したデータを編集するさいのデータ形式にもいろいろあるが、3Dプリンタ出力時にはSTLデータに変換する必要がある。
そのため、どのような過程でどのようなデータ形式で持つかというのは、トータルな編集の視点が欠かせない。原氏によると「いかにうまく手を抜くか」という表現で、データの完璧性を求めずにデフォルメしたり間引きしたりして全体としての精度と整合性を持つ重要性を訴えていたのが印象的だった。
写真から3Dデータも作成できる
平面の写真画像から3Dデータを作成する技術も進んでいる。複数の写真をアップロードするだけでクラウド上で3Dデータを作成してくれるというフリーソフトの紹介もあった。ソフト名を正確にメモできなかったが、その後ネット検索したところ「Autodesk 123D Catch」のようだ。Autodesk 123D Catchは、パソコンでもiPadやiPhoneでも利用できるフリーの3D編集ソフト。英語版だが日本語で解説された「http://free3d.info/」というサイトもありなかなか使えそうだ。
質疑応答の時間も約1時間あり、地元の企業が現在かかえている課題や問題点などもわかった。具体例や応用面の説明も多く意義ある分科会だった。
石川県工業試験場は3Dプリンタ3台を導入予定
石川県工業試験場がこれから導入する予定の3Dプリンタ3台の発表もあった。石膏フルカラーの造形可能なProJet660Pro、ABSナイロン樹脂系が造形可能なFORTUS360mc-L、金型で使うレベルの金属が造形可能なOPM250Lの3台である。開放試験室の整備になるので県内中小企業者は安く活用できるはずである。
この記事を書いた遠田幹雄は中小企業診断士です
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