福井県産の新そばが出始めた。普通、新そばが食べられるのは晩秋なので真夏のこの時期に新そばがでるのは異例である。例年、新そばとして出まわるのは北海道産が早いが、それでも8月だ。なぜこんなに早く新蕎麦を出すことができたのか、それには秘密があった。
福井県産の夏の新そばは在来種ではなく「キタワセ」という北海道の蕎麦を使っていたからだ。北海道の寒い気候に適したキタワセを、本州の福井県で栽培するとなると気候条件の違いから約1ヶ月くらい早い4~5月ころ作付すればよいということになり、収穫が6月~7月になるというしかけである。農家が数年の試行錯誤の実験や努力したおかげで、ある程度の規模で夏の新そばがでるようになったというわけである。
この夏の新そばのポップが掲げられている蕎麦屋で、福井県産夏の新そばを食べることができる。
福井市中心部にある見吉屋さんの玄関は夏の新そばのPOPがでていた。見吉屋さんは「秘密のケンミンSHOW」での越前そば特集で大きくクローズアップされた蕎麦屋で、来店がぐーんと増えているそうである。
見吉屋の岩のり蕎麦
たっぷりと岩のりがのっているのが特徴。右手前に見えるのは油揚げをカリカリに焼いたもの。かつお節はのっていない。見吉屋の人気メニューである。
やす竹は福井県産の十割そばを提供している天婦羅と石臼挽き蕎麦の店。この時期だけ、福井県の夏の新そばだけで蕎麦を打っている。旬を味わいたいならここ。写真は「あげ焼きおろし蕎麦」の細打ち。やす竹では細打ちと太打ちの二種類から選ぶことができる。
新そばについて
さて、新そばには夏新と秋新の2種があるといわれている。夏にでる新そばを夏新、普通に晩秋にでる蕎麦を秋新という。品種や栽培方法などの工夫で最需要期の真夏に新そば(夏新)がでるのはうれしいものだ。ただし、これは本州以南で北海道産には夏新も秋新もない。
お米でもコシヒカリより早く収穫できるひとめぼれなどの品種を早場米といって、早く市場に出せるという特徴をいかしたマーケティングを行なっている。たとえば、宮崎県産のお米は7月末~8月初旬には新米として東京のスーパーの店頭に並ぶはずだ。これはどこより早く「新米」を出すという価値提供を産地や流通が一体となって取り組んでいるからできることだろう。
蕎麦の需要がもっとも多いのは真夏の7月8月である。湿気が多く暑い日本の夏に、冷たいざるそばをちゅるちゅるっとすするというのは理にかなっている。このときに収穫されたばかりの夏新の新そばを提供できるというのはインパクトがある。それも人気が高い福井県産である。
今年の福井県の真夏の新そばは量が限定されている。秋の新そばがでるまでには無くなってしまうだろう。早めに味わっておきたいものだが、来年以降どうなっていくのかも楽しみである。
この記事を書いた遠田幹雄は中小企業診断士です
遠田幹雄は経営コンサルティング企業の株式会社ドモドモコーポレーション代表取締役。石川県かほく市に本社があり金沢市を中心とした北陸三県を主な活動エリアとする経営コンサルタントです。
小規模事業者や中小企業を対象として、経営戦略立案とその後の実行支援、商品開発、販路拡大、マーケティング、ブランド構築等に係る総合的なコンサルティング活動を展開しています。実際にはWEBマーケティングやIT系のご依頼が多いです。
民民での直接契約を中心としていますが、商工三団体などの支援機関が主催するセミナー講師を年間数十回担当したり、支援機関の専門家派遣や中小企業基盤整備機構の経営窓口相談に対応したりもしています。
保有資格:中小企業診断士、情報処理技術者など
会社概要およびプロフィールは株式会社ドモドモコーポレーションの会社案内にて紹介していますので興味ある方はご覧ください。
お問い合わせは電話ではなくお問い合わせフォームからメールにておねがいします。新規の電話番号からの電話は受信しないことにしていますのでご了承ください。
【反応していただけると喜びます(笑)】
記事内容が役にたったとか共感したとかで、なにか反応をしたいという場合はTwitterやフェイスブックなどのSNSで反応いただけるとうれしいです。
遠田幹雄が利用しているSNSは以下のとおりです。
facebook https://www.facebook.com/tohdamikio
ツイッター https://twitter.com/tohdamikio
LINE https://lin.ee/igN7saM
チャットワーク https://www.chatwork.com/tohda
また、投げ銭システムも用意しましたのでお気持ちがあればクレジット決済などでもお支払いいただけます。
※投げ銭はデジタルコンテンツ購入という通販のしくみにしました。
※投げ銭は100円からOKです。シャレですので笑ってください(笑)