ワイン

大人の遠足企画で真夏の能登ワインへ、のと里山里海号をワイン列車に仕立てブドウ畑とワイン工場を見学後にワイン4種飲み放題というワイン教室だった

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のと里山里海号西田酒店のワイン教室の一貫で、能登ワイン見学してワインを飲む企画があったので参加した。なんでも大人の遠足だという。集合場所の七尾駅で今回のワイン教室会費3000円を支払う。のと鉄道の「里山里海号観光列車件ゆったり号」という乗車券をもらい9:01発穴水行きに乗車。
「里山里海号観光列車ゆったり号」は二両編成で全席指定になっており、車窓から風景を楽しんだり、途中駅で郵便車両を見学したりする、体験型の観光列車である。車内には売店もあり、飲みながら食べながら楽しむことができる。

七尾駅に停車中の「里山里海号観光列車件ゆったり号」

のと里山里海号

車内にはワイングラスが並べられていた。列車に乗る前から期待が高まる。

のと里山里海号の車内

いざ乗車。この列車は通常よりもゆっくり走る列車なので、揺れも少ない。車窓を流れる風景を楽しみながら飲み食べすることができる。今回は、キリッと冷たく冷やした能登ワイン「マスカットベリーAロゼ」をいただきながら一時間ちょっとの車中の旅を楽しむ。

ワインを飲みながら車窓を楽しむ

キリッと冷たいロゼはうまい。さわやかな酸味とほどよい甘みが真夏の風景にマッチする。

ワインはロゼ

この列車にはガイドさんが乗っていて、タイミングよく観光スポットの紹介をアナウンスしてくれるのもいい。

のと里山里海号のガイドさん

のと鉄道の乗車は一時間ちょっと。海沿いの線路が美しい。

のと鉄道の線路


穴水駅に着いたら踊りで歓迎された。

穴水駅で歓迎の踊り

穴水駅を後にしてバスに乗り込む。

バスに乗ってブドウ畑に向かう

バス内で西田酒店のマダム櫻子さんの説明を聞く。これから能登ワインの持つ20haのぶどう畑の一部を見学し、その後、能登ワイン工場見学、そして昼食という段取りということだ。

広大なぶどう畑

穴水駅から20分以上バスに乗り、中山間地に入って行くと広大なぶどう畑が広がっていた。能登ワインのぶどう畑は全部で約20haあり、日本海側では最大規模だという。

ぶどう畑を見学

バスを降りてぶどう畑を見学した。

能登ワインのぶどう畑

白ワインの原料となるぶどうは緑色。

能登ワインへ

またバスに乗り能登ワインの工場に向かう。能登ワインの場所は畑から10分ほど町なかにある。穴水駅からは15分程度かかる場所である。ここでワイン醸造を行なっており、店内ではワインの試飲もでき、直売所でワインも購入できる。

ワイン醸造所を見学

醸造所内を見学。樽詰めされたワインは高級ワインになる。オークで作られた樽の内側はバーナーで焦がし、上質なワインを約1年半寝かせて熟成感のある赤ワインにする。人気のクオネス赤ワインはこうして作られるそうだ。

ぶどう棚の下で昼食

昼食は能登ワイン社屋横にあるぶどう棚の下でとることになった。ぶどうが適度な日陰を作ってくれるし、小高い丘の上でいい風が吹いているので真夏でもそれほど暑さを感じない。

ぶどう棚の下でランチタイム

参加者25名が5つくらいのテーブルにわかれてランチタイム。

よく冷えた白ワイン

ワインはよく冷やしてある。暑い日の屋外で飲む白ワインはギンギンに冷たくしたほうがいい。本来は冷たすぎるとよくないのだが、外気温が高いので冷たいほうが気持ちいいし、すぐにぬるくなってしまうからである。

学校食堂の特製弁当

お弁当は「学校食堂」の特製弁当。近隣で廃校になった小学校後を使い、女性グループが弁当ビジネスを展開しているようで、そのお弁当が人気なのだそうだ。遠田の分だけベジタリアン仕様に変更してくれた。この細やかな心遣いもうれしい。

能登ワインの4種のワインをいただきました

4種のワインは左から、
シャルドネ白2014
クオネス白2013
メルロー赤2014
クオネス赤2013
となっている。

6人座れるテーブルに5人くらいづつ座り、この4本のワインが配膳された。お昼飲むにしてはかなりたっぷりとあるのでワイン好きにとってはとてもうれしい。

クオネス赤2013はうまかった

一番うまかったのは、クオネス赤2013だった。ワインの瓶は少し冷やし過ぎだが、約2時間の昼食タイムですぐに温度は上昇する。冷たい赤もなかなかよいし、手でワイングラスを暖めながら温度変化と香りの関係を楽しみながら飲むクオネス赤は格別の味だった。

quanes2013

クオネスのラベルには「1/1376」という数字が印字されている。これは1376本しか取れないボトルのうちの1本であることを示している。能登ワインの生産規模は年間10万本クラスで日本海側としては最大級である。そのうちの1376本というのは希少価値。酒屋でも手に入りにくい幻のワインといわれている。能登ワインの直売所では数本販売していたので、1本購入してきた。

quanesse2013

ヤマソービニオンというぶどう品種は、カベルネ・ソーヴィニヨンと山葡萄をかけあわせたハイブリッド品種。カベルネ・ソーヴィニヨンは世界でもっとも人気が高い赤ワイン用の品種だが、日本の高温多湿の気候ではうまく育たない。とくに日本海側の湿潤で雪が積もる気候では栽培が非常に難しい。そこでヤマソービニオンである。日本の品種である山葡萄とかけあわせることで、日本の風土気候に適応できるようになり、栽培しやすくなっている。カベルネ・ソーヴィニヨンらしい特質も十分に残っており、いい赤ワインを作ることができる。

ここ数年、能登ワインはヤマソービニオンを使用した赤ワインでコンクールの受賞が続いている。全国からも注目され人気が高まっているそうである。

今日は、西田酒店のワイン教室として能登ワインに来た。電車賃も含んで3000円というのは、驚くべき価格だ。おそらく「のと鉄道」や「能登ワイン」さらに関係各位のご支援でこのような企画が実現したのだろう。とても満足度の高い出張ワイン教室だった。
来年、いや秋にも開催されるならまた参加したいものだ。感謝。

西田酒店のワイン教室
http://www.nishida-sake.com/wine.school.html

ワイン教室に興味があるかたは上記のリンク先をご覧ください。