SEOが効かなくなってきたと言われている。これはある意味、いいことだ。小手先のSEOが通用した時代は、価値のないWEBサイトが検索上位に並ぶことがあったが、これからますます真にユーザーにとって役に立つ情報が上位掲載されるようになっていくだろう。とくに単なる商品紹介ページは検索にヒットすることはどんどん減少していくだろう。Googleのアルゴリズムは基本的によい方へと改善されていく。
一方で、WEBサイトを運営する企業には自社の商品やサービスをユーザーに購入してほしいという意図があるのは当然である。では、このミスマッチはどうすれば埋まるのだろうか?
WEB担当者が重視すべきビジネス視点は「購入を検討するユーザーの問題解決」ではないだろうか。
購入する商品が明確なるユーザーはますます大手モールか大手サイトにシフトするだろう
購入するのにネットを活用するユーザーにとっての利便性は、「いつでも」「どこでも」「簡単に」購入できることである。最近では、購入する商品を探すさいに検索エンジンを使うより、大手モールのサイトから探すという行動が目だって増えている。パソコンなら、ブラウザでGoogleを開き「楽天」とか「アマゾン」と検索してトップページに移動して、商品の探索を始めるというパターンである。
さらにスマホを使うユーザーは、自分がよく使う大手モール(楽天やアマゾン)のアプリで探すことが多くなっている。スマホで専用アプリ利用の場合は検索エンジンを経由することがまったくないかもしれない。
また、買い物には「どきどきわくわくする楽しい買い物」と「面倒くさいけどしなければいけない買い物」がある。
「どきどきわくわくする楽しい買い物」は、品揃えが豊富で見るだけで楽しくなるので消費意識を刺激してくれるところがいい。楽天や大手専門店サイト(ZOZOTOWNやオイシックス)などが適しているだろう。
「面倒くさいけどしなければいけない買い物」はアマゾンが便利だ。プリンタのインクが切れたので交換インクを買うだとか、トイレットペーパーの買い置きが切れたので買うだとか、というような買い物は楽しくない。できれば自動的に補充してほしいくらいだろう。このような買い物はできるだけ短時間で少ないクリック数で買い物行為が終了したほうがいい。今なら、アマゾンが一番便利だろう。
出典 http://web-tan.forum.impressrd.jp/e/2016/10/25/24036 (住太陽氏の解説あり)
購入を検討するユーザーの問題解決を支援する情報提供が有効
上記の説明やグラフでわかるのは、明確な商品購入を意図しているユーザーは、Googleを使わなくなっていくという傾向である。
独自ドメインの中小ECサイトは、検索エンジンからの導線が生命線である。検索エンジンが使われなくなるということ自体が大きな環境変化だろう。中小サイトはこれからどうすべきなのだろうか。
その解決策の重要な切り口は「購入を検討しているが迷っている段階で接触すること」である。購入する商品が明確に決まってしまった状態ではユーザーはモールに行ってしまう可能性が高い。ユーザーが検索で調べるのは購入する商品やサービスがまだ決めきれずにいるときだ。つまりユーザーの欲求が明確な「ウオンツ」の段階ではモールのほうがチャンスが多いが、まだ欲求があいまいな「ニーズ」の段階では中小サイトにチャンスはおおいにある。
そのためには購入を検討するユーザー問題解決を支援する情報提供が有効である。
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遠田幹雄は経営コンサルティング企業の株式会社ドモドモコーポレーション代表取締役。石川県かほく市に本社があり金沢市を中心とした北陸三県を主な活動エリアとする経営コンサルタントです。
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