グーグルウェブマスター向け公式ブログにて「モバイル ファースト インデックスに向けて」という記事が発表された。これは、今後はパソコンでの検索結果とスマホでの検索結果の順位がまったく別に評価されて別々のインデックスになるというこである。
これまで、Googleの検索結果を決定するしくみは1つのインデックスだった。そして「モバイルフレンドリーチェック」により、スマホ表示に適応してないページの順位を下げることによってスマホの検索順位を決めていた。パソコンが主流の時代はこれでもよかったのだろうが、今やスマホのほうがユーザー数が圧倒的に多い。同じキーワードでも、スマホユーザーの検索とパソコンユーザーの検索は意図が違うはずである。だからまったく別の検索結果を用意しようということである。
▼パソコンでの検索はオフィスや家庭など固定された場所からが多い
▼スマホでの検索は外出時にいつでもどこでもということが多い
パソコンでの検索とスマホでの検索は、ユーザーの意図する意味が大きく違うことがある。
たとえば、「十割蕎麦」というキーワードの例。
パソコンで「十割蕎麦」というキーワードを検索する際は「蕎麦の成分」や「蕎麦の歴史」や「蕎麦の打ち方」などを調べたいという意図が強いかもしれない。一方、スマホで「十割蕎麦」を検索する際は、「近所にある手打ち蕎麦屋」や「本日営業している十割蕎麦屋(定休日でない)」を調べたいという意図が強いかもしれない。
(/2016/10/googlesmpindex.htmlより引用)
検索結果は位置情報も大きく関係してくるだろう。スマホにはGPSが内蔵されており、どの場所にいるかがGoogleにはわかるはずである。あちこち移動しながら利用するスマホだからこそ、その場所から検索する意図を加味して検索結果に反映させることになる。すでに今でも位置情報と検索結果は因果関係があるが、スマホ用の「モバイルファーストインデックス」ならば、位置情報との連携はますます比重を高めるだろう。
このことから、位置情報(住所や所在地)が明確なスポットが、よりスマホでは検索結果に表示されやすくなるということが推測できる。飲食店やサービス業施設などは、店名で場所を探すスマホユーザーが多いことが予想される。店舗としては、地図情報やアクセス案内を明確にしたページを用意することで、店舗の近隣で店を探しているユーザーに有用なサービス提供をできる。
以下 https://webmaster-ja.googleblog.com/2016/11/mobile-first-indexing.html より引用
モバイル ファースト インデックスに向けて 2016年11月5日土曜日
最近では、Google 検索を使用しているほとんどのユーザーは、モバイル端末から検索を行うようになりました。しかし依然として、Google のランキング システムは、主にデスクトップ版のコンテンツを用いてユーザーとの関連性を評価しています。この方法では、モバイル版のページのコンテンツがデスクトップ版のページのそれよりも少ないケースにおいて、問題が発生します。なぜなら、モバイル検索ユーザーが実際に見ているページを Google のアルゴリズムは評価していないからです。
そこでユーザーにとってさらに価値ある検索結果を提供するために、Google ではモバイル ファーストのインデックス登録に向けた実験を開始しています。Google 検索のインデックスは、サイトやアプリについての単一のインデックスとして存続しますが、将来的に Google のアルゴリズムはモバイル版のコンテンツを主に使用するようになります。つまり、ページのランキングを決定したり、構造化データを理解したり、検索結果にスニペットを表示する際も、モバイル版のコンテンツが使用されるようになります。もちろん、Google のインデックスがモバイル版のコンテンツで形成されるようになっても、デスクトップ端末かモバイル端末かに関わらず、すべてのユーザーに素晴らしい検索体験を提供し続ける点は変わりません。
この変更は Google のインデックス登録に関する重要な変更であり、慎重に取り組むべき課題であると私たちは考えています。そのため、今後数カ月にわたって小規模の実験を入念に行い、素晴らしいユーザー体験を提供していると自信をもって判断した時点でより広範囲にわたって変更を反映していきます。まだ始まったばかりですが、モバイル重視のインデックスに向けてウェブマスターの皆さまが取り組める項目をご紹介しますので、参考にしてください。
・レスポンシブデザインや動的な配信を行っているサイトで、主要なコンテンツやマークアップがモバイル版とデスクトップ版で同一である場合は、何も変更する必要はありません。
・主要なコンテンツやマークアップがモバイル版とデスクトップ版で異なるようなサイトの設定を行っている場合、いくつか変更を検討してみてください。
・構造化データ マークアップがデスクトップ版とモバイル版の両方で配信されるようにします。
構造化データ マークアップの同一性を確認するには、構造化データ テストツールにデスクトップ版とモバイル版の両方の URL を入力し、出力結果を比較します。
モバイルサイトへ構造化データを追加する際は、それぞれのドキュメント特有の情報に関係のないマークアップを大量に追加するのは控えます。・robots.txt テスターを使用してモバイル版のコンテンツに Googlebot がアクセス可能であることを確認します。
・rel=”canonical” リンク要素を変更する必要はありません。デスクトップとモバイルのそれぞれの検索ユーザーにとって適切な結果を表示するために、Google はそれらのリンク要素を引き続き使用します。
・Search Console でデスクトップ版のサイトしか確認していないサイト所有者は、モバイル版のサイトの追加および確認を行ってください。
デスクトップ版のサイトしか存在しない場合、Google は引き続きデスクトップ版のサイトをインデックスします。モバイルユーザーエージェントを使用してアクセスする際も問題ありません。
デスクトップ ユーザーにとって使いやすいサイトは、壊れたり不完全なモバイルサイトよりも、モバイルユーザーにとって好ましい場合があります。モバイルサイトを作成する際は、サイトが完成し準備が整ってから公開することをおすすめします。ご不明な点などございましたら、お気軽にウェブマスター ヘルプ フォーラムやライブ イベントなどでお知らせください。全ての質問に対して個別にお答えできるわけではありませんが、頂いたフィードバックには目を通しております。また、今回の変更はある程度の時間を要すると私たちは考えています。システムの移行に関して進展がありましたら、また皆さまにご報告します。
この記事を書いた遠田幹雄は中小企業診断士です
遠田幹雄は経営コンサルティング企業の株式会社ドモドモコーポレーション代表取締役。石川県かほく市に本社があり金沢市を中心とした北陸三県を主な活動エリアとする経営コンサルタントです。
小規模事業者や中小企業を対象として、経営戦略立案とその後の実行支援、商品開発、販路拡大、マーケティング、ブランド構築等に係る総合的なコンサルティング活動を展開しています。実際にはWEBマーケティングやIT系のご依頼が多いです。
民民での直接契約を中心としていますが、商工三団体などの支援機関が主催するセミナー講師を年間数十回担当したり、支援機関の専門家派遣や中小企業基盤整備機構の経営窓口相談に対応したりもしています。
保有資格:中小企業診断士、情報処理技術者など
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