ビジネスモデル研究

インターンシップは学生が社会人体験をできる制度だが、短期より長期インターンシップがおもしろい

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インターンシップインターンシップとは学生が企業で実際の業務体験を行うことである。就職戦線の変化と採用活動の多様化により、インターンシップも短期と長期の2つにわかれ、別の役割を持つようになってきた。
短期インターンシップは1日あるいは1週間程度で、疑似業務体験などのグループワークなどを行う。短期インターンシップの目的は企業の採用活動の一貫である。
一方、長期インターンシップは1ヶ月から半年程度の長期間、実際の社員以上の権限で業務を行うことが多く、学生にとってやりがいある社会人体験となる。

長期インターンシップは出会いの場が重要

長期インターンシップにはコーディネーターが必要

企業として長期インターンシップを行う目的は、その学生そのもの採用よりも、インターンシップを通じて新ビジネスにチャレンジしたり、パイロット的なマーケティング調査をしたりなど、あらたな事業活動に取り組むきっかけとして活用している例が多いようだ。

そのような長期インターンシップをプロデュースしている株式会社ガクトラボ ガレナが行う「キャリスタ 社長・担当者と出会う編」の説明会場に潜入した。

当社は「長期インターンシップ」を「実践型インターンシップ」という位置づけで取り組んでいる。単なる「長期インターンシップ」ではなく「実践型インターンシップ」と表現しているのには訳がある。
当社の「実践型インターンシップ」は、「コーディネーター」という企業と学生のつなぎ役が間に入るのが大きな特徴である。「コーディネーター」は企業の課題をヒアリングし、その課題を学生と企業が一緒に改善できるプロジェクトにする。よって、学生はプロジェクトに即して、実践的にインターンシップを行えるため「実践型インターンシップ」としている。

キャリスタ「社長・担当者と出会う編」

武蔵ITビジネスプラザのエレベータ内に掲示してあるイベント内容

武蔵ITビジネスプラザのエレベータ内に掲示してあった本日のイベント内容告知では、6階の交流室1が会場であることがわかる。

6階の交流室1
午後2時開始をめがけて大学生たちが多数訪れてくる。約50名の参加だった。

オリエンテーション
オリエンテーションは、ガクトラボのコーディネーター石原加奈子さんが進行。

その後、本日の参加企業8社による2分30秒のプレゼンタイム。エントリー企業8社が順に、スクリーンに投影しそれぞれの企業とインターンシップでどんなことをやりたいのかを紹介した。

株式会社松本のブース

株式会社松本の松本信之社長のプレゼン

上記は、近江町市場にある株式会社松本の松本信之社長のプレゼンの様子。株式会社松本は食品問屋であるが、独自商品を多く持ち、OEM外注を使い製造販売するユニークな展開をしているのが特徴である。

インターンシップでは「農家プロジェクト」と称した取り組み行うという。これから直接農家とのコンタクトを強化し、農産物を農家と一緒に加工を行い、新商品を開発したり、農家の販路開拓の支援をしたりするビジネスを強化するためだ。インターン生には、農家に訪問しヒアリングし調査したり、当社とのあらたな関係構築を図ったりする重要な役割を期待していることを熱く語った。

株式会社松本のブースに集まる学生たち
2分30秒のプレゼンを聞いた学生は、その後、それぞれの企業ブースにて15分の交流をすることができる。計4回ある交流タイムの初回は株式会社松本のブースに集まる学生たちがもっとも多かった。

もちろん、「農家との関係づくり」というテーマが学生たちの心に響いたこともあるだろう。さらに、参加している企業の中で唯一の食品関係ビジネスという強みを生かして、もぐもぐタイムと称し当社の開発商品を試食してもらいながら話すというスタイルが好評を博したようだ。

株式会社フジタのブース

株式会社フジタのブース
金属加工を手がける製造業の株式会社フジタのブースにもやる気ある学生が集っていた。当初、各社ブースに用意された学生用の椅子は5つだった。このくらいの人数がもっとも交流しやすいということだろう。当社は、「世界でひとつ 町工場にメタルアートミュージアムを作りたい! ファクトリー アート ミュージアム トヤマ」というオリジナリリティあふれる取り組みを行っている。このミュージアムの企画運営に携わる担当者としてインターンシップを活用したいということであった。

ガイアの夜明け「崖っぷち”町工場”の逆襲!」でも紹介された梶川貴子氏は口から火を吹くポスターが似合う女社長である。

この他にも参加企業はあったが、公開許可を得ていないので紹介は割愛させていただく。

振り返りタイム

タイミングよく振り返りタイム

進行はスムーズだった。タイミングよく振り返りタイムなどを設け、学生がきちんと自分なりにフィードバックすることができるようなインターバルがあり、さすがだなと感じた。

このあと、学生は自分がインターンシップを希望する企業にアプローチすることができる。どのような出会いがこれから起きて、学生と企業にどのような化学変化が起きていくのかが楽しみである。