IPアドレスがIPv4からIPv6に移行しはじめてからずいぶんと経過しているが、今でも主役はIPv4である。IPv6は1999年に利用開始、2011年に枯渇した。しかし、既存のインフラはまだまだIPv4のもの多く、とくにWEB系コンテンツのIPv6対応率は10数%程度と遅れている。それでも通信経路などのIPv6対応が急激に進んだことから2019年にはIPv6の普及が50%を超えると予想されている。本格的なIPv6普及はこれからだ。
ということで、自社で運用しているドメインのIPv6対応を行うことにした。
さくらインターネットでドメインをIPv6にする
さくらインターネットで運用しているドメインなら、IPv6対応は数クリックで実現できる。
コントロールパネルにログインし、ドメイン設定のところで、「IPv6を利用する」のところにチェックを入れて送信をクリックするだけである。
送信した直後は、チェックしたにもかかわらずチェックが消えている。しかし、これは浸透に時間がかかるためである。小一時間ほど経過して確認するとチェックが入っているはずである。
さらにIPv6になっているかどうかを確認するには、さくらの会員IDでログインして「ドメインメニュー」を見る。
さくらインターネットのドメインメニュー
https://secure.sakura.ad.jp/menu/domain/
すると管理しているドメイン一覧が表示される。
ドメイン名の管理というところで、確認したいドメイン名の「ゾーン編集」をクリックする。すると、エントリ名、タイプ、データという表示が現れるはずである。
以下は、当社ドメイン「dm2.co.jp」のIPv4のときのものとIPv6のものである。
IPv6になると、エントリ名の@の一部に「AAAA」という表示が現れる。これがAAAAレコードである。DNSで定義されるそのドメインについての情報の種類の一つで、特定のホスト名に対応するIPv6アドレスを定義している。IPv4アドレスを定義する「Aレコード」と同じ役割を果たしている。
AAAA 2403:3a00:101:b:219:94:129:161
このようにAAAAレコードが表示されていればIPv6に対応したドメインであることがわかる。
ドメインをIPv6にするメリット
ドメインをIPv6にする最大のメリットは、IPv6しか使えない接続環境からアクセスできることだ。稀有な状況ではあるが、IPv4がまったく使えない環境下では、ホームページのドメインがIPv6に対応していないと閲覧することができないのである。
また、IPv6とIPv4を両方使える接続環境で、IPv6経由で接続してもらうことで、混雑しがちなIPv4のネットワークを迂回できるというメリットもある。
今でもIPv4のPPPoE接続の環境でネット閲覧をしている人が多数である。IPv4のPPPoE接続は重くて遅いが、IPv6はIPoE接続になり表示速度が格段に速い。IPv4とIPv6を両方使えるパソコンからは、IPv6を優先してアクセスされることが多いので、ホームページをより速く表示できるようになる可能性が高い。
つまり、ドメインをIPv6にするとホームページの表示速度の向上が期待できるのである。
ホームページ表示速度が遅いとユーザーがイライラして離脱になりかねない。また、グーグルもホームページ表示速度の速さはランキング要因になると明言しているため、SEO効果としても期待できそうである。
来年以降の経過を見守ることにする。
関連する参考情報
ウィキペディア IPv6について
https://ja.wikipedia.org/wiki/IPv6
自分の通信環境がIPv6かどうかを調べるツール
https://test-ipv6.com/index.html.ja_JP
上記のURLにアクセスするだけで判定可能
接続がV6プラスかどうかを判定するサイト
http://kiriwake.jpne.co.jp/
試験10のところがOKならv6プラスで接続。NGならそれ以外の方法で接続。
ホームページがIPv6に対応しているかどうかを調べるWEBツール
http://www.kloth.net/services/nslookup.php
※海外のサイトなので英語での表示
Queryのところを「A(IPv6 address)」にして「Lool it up」をクリックすると、IPv6に対応しているかどうかわかる。
上記は当社のドメイン「dm2.co.jp」がIPv6に対応していることを表す「AAAA」を表示している画像である。IPv6に対応していないドメインだとIPv4の「Aレコード」しか表示しない。
この記事を書いた遠田幹雄は中小企業診断士です
遠田幹雄は経営コンサルティング企業の株式会社ドモドモコーポレーション代表取締役。石川県かほく市に本社があり金沢市を中心とした北陸三県を主な活動エリアとする経営コンサルタントです。
小規模事業者や中小企業を対象として、経営戦略立案とその後の実行支援、商品開発、販路拡大、マーケティング、ブランド構築等に係る総合的なコンサルティング活動を展開しています。実際にはWEBマーケティングやIT系のご依頼が多いです。
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