2019年度のIT導入補助金詳細が発表になった。昨年度までのIT導入補助金とはかなり違う趣がある。まず、大きな枠組みとして「中小企業生産性革命推進事業」という施策の3本柱のひとつとして位置づけられたことである。
中小企業生産性革命推進事業は平成30年補正予算で制定され、1.ものづくり補助金、2.IT導入補助金、3.持続化補助金、という3つの補助金が一体として予算枠がとられている。また、IT導入補助金の補助上限金額は大幅に拡充され上限450万円(1/2補助)となった。
しかし、予算枠は3つの補助金で1100億円であり、おそらくIT導入補助金の枠は100億円程度になるだろう。これは昨年、IT導入補助金が単独での予算枠500億円のうち半分程度しか消化できなかったというのが伏線になっていると思われる。
しかも、新規顧客獲得のための簡易なホームページなどについてはIT導入補助金ではなく持続化補助金を使うのがよいというアナウンスもされている。このことから、予算枠1100円全体のなかでの棲み分けを行い、トータルとして予算消化をしようという考えのようである。
このことから、IT導入補助金の採択は狭き門となることが予想される。
ITベンダー募集はこれからである。大幅に拡充された予算に見合ったITソリューションプランがどれくらい揃うのかが興味深い。
交付申請期間は
一次公募 2019年5月27日(月)開始予定
二次公募 2019年7月中旬開始予定
事業実施期間は交付決定から5ヶ月程度と、これまで通りスピード感はある。
以下、IT導入補助金専用サイト(https://www.it-hojo.jp/)より引用
平成30年度補正予算「中小企業生産性革命推進事業」では、中小企業・小規模事業者のIT化を、IT導入補助金・ものづくり補助金・小規模事業者持続化補助金が一体となり推進します!
IT導入補助金は、多機能・多様なITツールに対応できるよう補助額を増額し、より業務プロセスやバックオフィス業務を中心としたIT化を促進します。
補助対象者
中小企業・小規模事業者等(飲食、宿泊、卸・小売、運輸、医療、介護、保育等のサービス業の他、製造業や建設業等も対象)
補助対象経費
ソフトウエア費、導入関連費等
IT導入補助金サイト(https://www.it-hojo.jp/)にて公開予定のITツールが補助金の対象。
補助金の上限額・下限額・補助率
- 上限額 450万円
下限額 40万円
補助率 1/2以下
この記事を書いた遠田幹雄は中小企業診断士です
遠田幹雄は経営コンサルティング企業の株式会社ドモドモコーポレーション代表取締役。石川県かほく市に本社があり金沢市を中心とした北陸三県を主な活動エリアとする経営コンサルタントです。
小規模事業者や中小企業を対象として、経営戦略立案とその後の実行支援、商品開発、販路拡大、マーケティング、ブランド構築等に係る総合的なコンサルティング活動を展開しています。実際にはWEBマーケティングやIT系のご依頼が多いです。
民民での直接契約を中心としていますが、商工三団体などの支援機関が主催するセミナー講師を年間数十回担当したり、支援機関の専門家派遣や中小企業基盤整備機構の経営窓口相談に対応したりもしています。
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