レンタルサーバー

レンタルサーバによってPHPのバージョン管理の方法がかなり違うんですね、CPIはエンジニア向きだと思いました

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wordpress-5-3-php-benchmarks.jpgPHPのバージョン管理ってどうしていますか?
ホームページやブログを運用している企業や個人にとって、なんらかのレンタルサーバを契約していると思いますが、必ず使われているのがPHPで、現状のPHPの最新バージョンは7.4です。
PHPとは、オープンソースのプログラム言語でWEBサーバで使われています。WEBページを動的生成(ダイナミック)で構築できるのが特徴で、主にWordPress(ワードプレス)を稼働させるために使うプログラムだと思えばいいでしょう。
このようにPHPは、なくてはならないくらい重要なのですが、エンジニアでもない一般ユーザーはバージョン管理にはあまり興味がないのが現実です。

PFPのバージョン

PHPのバージョン推移

PHPのバージョンは5.xの時代が長く続きました。とくに5.6は現在でも使われているくらい息の長いバージョンです。2020年になってもみかけることがよくあります。

しかし、PHP5.6のサポート期限は終了しています。

▼現状のPHPバージョンごとの利用率

wordpress-php-versions-stats-3.jpg

このグラフはhttps://kinsta.com/jp/blog/php-versions/から引用(2020年1月現在)

なんと、2020年の段階でもPHP5.6が利用率トップなんですね。サポート期限はとっくに過ぎていますので、車検切れの自家用車に乗り続けていてもいいのですか?という不思議な違和感があります。

現在、新しいワードプレスを入れてもPHP5.6ではエラーになって動きません。最低でもPHP7以上が必須です。逆に古いワードプレスはPHPの新しいバージョンではエラーになって動きません。

サポート切れの古いPHP5.6が最多

なので、この古いPHP5.6が最多だという理由は数年以上前の古いワードプレスが今でもかなり動いているということなのでしょうね。

▼PHPのバージョンとサポート期限

バージョン 初回リリース日 アクティブサポート セキュリティサポート
5.3 2009/06/30 2014/08/14
5.4 2012/03/01 2015/09/03
5.5 2013/06/20 2016/07/10
5.6 2014/08/28 2017/01/19 2018/12/31
7.0 2015/12/03 2017/12/03 2018/12/03
7.1 2016/12/01 2018.12/01 2019.12/01
7.2 2017/11/30 2019.11/30 2020.11/30
7.3 2018/12/06 2020/12/06 2021/12/06
7.4 2019/11/28 2021/11/28 2022/11/28

※上記の表の出典はhttps://qiita.com/Web_akira/items/c3e5dbd86ab82affe8fa

PHPのバージョンでワードプレスの動作速度がぜんぜん違います。PHPはバージョン7以降も7.0→7.1→7.2→7.3→7.4とバージョンが推移しています。バージョンが新しいほど動作速度は早くなっています。

▼ワードプレスの動作速度比較
wordpress-5-3-php-benchmarks.jpg

さくらインターネットのPHPバージョン管理

私(遠田幹雄)が管理している、自社のレンタルサーバは「さくらインターネット」です。さくらインターネットはPHPのバージョン変更が簡単で、ボタンひとつ(ワンクリック)で切り替えできます。本日からPHPを7.3から7.4に切り替えました。心なしかホームページ表示がキビキビと早くなったような気がします。

▼さくらインターネットのPHPバージョン選択画面
sakuraphpsentakugamen.jpg

このPHP管理の方法はレンタルサーバによってかなり違います。

さくらインターネットはわりと初心者でもわかるようなインターフェイスを心がけているようなので直感的にわかりやすいですが、老舗や大手企業が提供しているレンタルサーバは専門的でわかりにくい表示が多いです。

CPIのPHPバージョン管理

今回はCPIサーバにふれる機会がありましたが、これがわかりにくかったです。

CPIサーバはKDDIが運営するレンタルサーバで、年額約5万円程度からサービス提供をしています。

CPIサーバ
https://www.cpi.ad.jp/shared/

使用しているワードプレスから「PHPバージョンが7.0と古いのでアップデートするように」と警告が出ていました。

CPIサーバの管理画面にログインして調べてみると、使用できるPHPのバージョンは以下のとおりでした。

cpiphp73.jpg

使える最新バージョンは7.4ではなく7.3でした。それはどちらでもよかったのですが、PHPバージョンの切り替えがたいへんでした。

CPIサーバでPHPの設定を変更する

弊社サーバーでは任意の設定内容で PHP を動作させることができます。独自の PHP の設定には、【php.ini】ファイルを使用します。
一例として、 PHP の項目「register_globals」の設定変更の方法をご紹介します。

コントロールパネルの【お客様情報】から、【プログラムのパスとサーバの情報】をクリックし、使用する PHP と同じバージョンの php.ini 情報をテキストファイルにコピーします。

テキストファイルの下記の記述を修正します。

中略

変更前  register_globals = Off
変更後  register_globals = On

中略

ファイル名を【php.ini】として保存し、任意のディレクトリにアップロードします。

実際にアクセスして動作検証を行います。 phpinfo を参照するとよいでしょう。

弊社サーバーでは .htaccess ファイルにて php_value および php_flag はご利用いただけません。
記述が .htaccess ファイルにある場合、 500 エラー(Internal Server Error)となってしまいますのでご注意ください。

ちょっと癖のあるサーバですね。

上記の説明を読むとPHPファイルの編集が必須なのかと思いました。

php.iniはコピペで編集できるので、新ファイルをFTPでアップロードしました。しかしそれだけではPHPバージョンの変更になりませんでした。

調べてみると、「.htaccess」の最初の一行にPHPのバージョン指定が書いてありました。

AddHandler x-httpd-php70 .php

この「x-httpd-php70 .php」を「x-httpd-php73 .php」に書き換えました。

AddHandler x-httpd-php73 .php

これでPHPのバージョンが7.0から7.3に切り替わりました。

結局、
・php.ini
・.htaccess
の2つのファイルをテキストエディタで編集し書き換えしたうえでFTPしました。

ひょっとしたら、PHPファイルの書き換えは不要だったかもしれません。

ちょっと初心者には厳しい仕様ですね。エディタとFTPが使えないと設定ができないということは、スマホ世代の若い一般企業の方が使いこなすには相当難易度が高いと思います。CPIはエンジニア向きのレンタルサーバなんでしょうね。