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コロナ禍で人の動きはどう変化したのかをビッグデータとAIで解析する「v-resas.go.jp」で石川県のデータを分析

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kaihukusinaiizakaya200.jpg「v-resas.go.jp」を使うと、コロナ禍で人の動きがどう変化したのかというビッグデータ分析ができます。国が提供しているサービスで誰でも無料で使えるのがいいですね。
8月分までのデータが整っていたので、石川県に絞ってデータ分析をしてみました。金沢駅での人の動きを見ると県内での人の移動はほぼ前年並みまで回復していますが、県外からの移動は減少したままで、-52%とまだ半分以下です。外食全体では復調傾向が見られますが、居酒屋・バーは対前年で-49%と約半減しているなど、アルコールを伴う飲食業界は厳しさが続いているようです。

コロナ禍で人の動きがどう変化したのか

「v-resas.go.jp」で石川県のデータを分析

▼石川県内の人の動き
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人の動きは市町村内が中心であり、県内であってもまだ前年並みまでには回復していません。とくに新型コロナウイルス感染症の発症がない奥能登地域においては、感染症発症者が多い金沢エリアからの訪問がはばかられる空気感がまだ根強いです。

▼金沢駅での人の動き
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金沢駅での人の動きを見ると、金沢市内および石川県内の動きはほぼ前年並みにまで回復していることがわかります。JR北陸本線、IRいしかわ鉄道やJR七尾線などはおそらく前年並みにまで回復しているのでしょう。
しかし、県外からの移動に関しては-52%とまだ半分以下の水準にとどまっています。北陸新幹線や空路の利用が相当減少しているというメディアの情報を裏付ける結果となっています。

外食の動き

▼外食は復調のきざし
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外食産業全体でみると7月には対前年を上回りました。8月には感染症の第二波の影響からお盆休み期間を中心に外食を控えたこともあり、減少になってしまいました。しかし、外食産業全体でみると復調傾向ではないかと思われます。

居酒屋・バーは減少が続く

▼居酒屋・バーは減少が続く
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外食産業全体では復調傾向が見られますが、飲食店のジャンル別にみると傾向が違うことがわかります。とくに「居酒屋・バー」の落ち込みが厳しいままです。直近のデータでは-49%と約半分の数値にとどまっています。
また、洋食・西洋料理が-39%、和食と鍋料理が-38%と低迷しています。同じ鍋をつつく鍋料理はコロナ禍で抵抗感が強いということや、アルコールを伴うような飲食の場が避けられているという傾向が感じられます。

通販は増加

一方で伸びているのは通販です。

▼ネットショッピング
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ネットショッピングは今年の2月頃から対前年を上回っています。緊急事態宣言が発出されていた4月から5月には約5割増くらいに業界が成長しました。その後も対前年を上回って推移しており、直近でも対前年で約1割増加のペースです。

V-RESASとは

V-RESASは、地方創生の様々な取組を情報面から支援するために、内閣府地方創生推進室と内閣官房まち・ひと・しごと創生本部事務局が提供しています。特に、地方公共団体や金融機関、商工団体等の皆様が、新型コロナウイルス感染症が地域経済に与える影響を適時適切に把握することで、観光関連施設や生活基盤等の地域資源を維持し、感染症拡大の収束後に地域経済を再活性化させていくための施策の立案、遂行及び改善をするためにお使いいただけます。

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かなり具体的に地域や業種をしぼった分析ができます。調べてみてはいかがでしょうか。