グーグルアナリティクス(Analytics)

GA4設定にはワードプレスのプラグインに注意、Google アナリティクス 4 へのアップグレード対応では正規のトラッキングコードしか測定できないようです

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ga4upg200.jpgグーグル アナリティクス(Google Analytics)の画面に「GA4へのアップグレード」が表示されるようになりました。ネットビジネスを展開している場合は必ず使用しているはずのグーグル アナリティクスですが、大幅に刷新され今後は「GA4」に移行することが決まっています。
国際的にEUなどで「Cookie取得はNG」という流れが加速していることもその理由のひとつ。さらに、ネットビジネスも複雑化しており、プラットフォームやデバイス別の測定があまり意味をなさなくなってきていて、よりユーザー視点での分析を重視すべきということもあるようです。早速、GA4を設定してみました。

GA4へのアップグレード

既存のアナリティクスをそのままGA4にアップグレードできる移行ツールが用意されています。まずは、北陸の蕎麦食べ歩き(sindan.org)という蕎麦ブログのワードプレスサイトを人柱にしてGA4を試してみます。オールインワンSEOパックでグーグルアナリティクスのトラッキングコードを設定しています。トラッキングコードを変更せず、まずこのままで設定を始めることにします。

グーグルアナリティクス
https://analytics.google.com/

アナリティクスにログインし「管理画面」に移動すると「Googleアナリティクス4へのアップグレード」(未接続)という案内がでています。

ga4upg640.jpg

ということで設定を進めていきます。

「トラッキングコード」をクリックすると、「接続済みのサイトタグ」という項目があります。ここでGA4用のタグを設定するという仕様のようです。

ga4upg001.jpg

「接続済みのサイトタグ」をクリックして設定を進めます。

ga4upg002.jpg

接続するタグのID 「G-YR2G144MR4」
ニックネーム 「GA4タグ」

としました。

ga4setuzokuzumi.jpg

「接続済み」という表示になりました。

しかし、アナリティクス(GA4)ではデータが表示できません。

ga4dataarimasen20201023.jpg

ga4dataarimasen20201023.jpg

これはしばらく待てばいいのか、それともなにか設定が間違っているか、不安な状況ですね。

ga001.jpg

旧アナリティクスでも測定はできるようなので、しばらくこのまま様子をみることにします。

アナリティクスのヘルプはこちら
https://support.google.com/analytics/search?q=GA4

GA4で測定ができるようになりました

GA4で測定ができるようになりました。上記の設定自体に問題はありませんでした。

▼GA4のリアルタイム画面
ga4リアルタイム検索

不具合の原因は、アナリティクスのトラッキングコードが正確ではなかったからでした。
正規のトラッキングコードを挿入したらあっけなく測定できるようになりました。

当サイトはワードプレスのプラグインであるオールインワンSEOパックにアナリティクスのIDを入力することで、アナリティクスのトラッキングコードを自動生成していました。これがGA4測定がNGの原因だったということです。

旧アナリティクスではプラグインの生成トラッキングコードで測定ができていましたが、GA4では正規のトラッキングコードでないと読み込まないようです。これはちょっとした盲点ですね。

▼オールインワンSEOパックで生成していたトラッキングコード(GA4ではNGです)

<!– All In One SEO Pack 3.7.1[486,595] –>
<script type=”text/javascript” >
window.ga=window.ga||function(){(ga.q=ga.q||[]).push(arguments)};ga.l=+new Date;
ga(‘create’, ‘UA-1080502-19‘, { ‘cookieDomain’: ‘sindan.org‘ } );
// Plugins
ga(‘require’, ‘displayfeatures’);
ga(‘send’, ‘pageview’);
</script>
<script async src=”https://www.google-analytics.com/analytics.js”></script>
<!– All In One SEO Pack –>

▼正規のトラッキングコード(GA4でも読み込めます)

<!– Global site tag (gtag.js) – Google Analytics –>
<script async src=”https://www.googletagmanager.com/gtag/js?id=UA-1080502-19“></script>
<script>
window.dataLayer = window.dataLayer || [];
function gtag(){dataLayer.push(arguments);}
gtag(‘js’, new Date());

gtag(‘config’, ‘UA-1080502-19‘);
</script>

なお、正規のトラッキングコードを挿入するために、「Per page head」というプラグインを使用しました。自動的にトラッキングコードを生成するタイプのプラグインは便利なのですが、アナリティクス側の仕様変更に対応できない可能性があるので、確実に正規のトラッキングコードを挿入するためです。

「Per page head」だと、すべてのページのヘッダ内(<head>と</head>の間)に自分の思い通りのタグを埋め込む事が可能なプラグインです。

そのうえで、オールインワンSEOパックでアナリティクスのトラッキングコードを削除しました。

これで測定はできるようになったので、またしばらく観察を続けることにします。

しかし、プラグインで生成するトラッキングコードがNGだなんて困りますね。ワードプレスを利用している方は要注意です。

ちなみに、アナリティクスの著作本も書かれているプロの方々もGA4への移行はしばらく様子見している感じですので、急いでGA4にする必要はなさそうです。

衣袋宏美さんは「Google Analyticsによるアクセス解析入門~Universal Analyticsを使ったWebマーケティング実践テクニック100」の著作をはじめアクセス解析に関しては多数の知見を有するプロフェッショナルです。