農業アグリビジネス

シュークリーム語源はフランス原産のサボイキャベツ、高級フレンチに使われる高級食材でした

この記事は約5分で読めます。

サボイキャベツシュークリームの語源はキャベツといわれています。「シュー」はフランス語でキャベツのことです。シュークリームの焼き上がりのふっくらとした形がキャベツの外観に似ているところから命名されたとのこと。
しかし、これまではなんだか違和感がありました。日本のキャベツを見ても、洋菓子のシュークリームと似ているとは思えなかったからです。
やっとその謎が解けました。このサボイキャベツを見て「なるほど」と思いました。そうなんです。シュークリームの語源になったキャベツはサボイキャベツなんです。シュークリームのいわれはフランスだし、特徴あるサボイキャベツの原産国もフランスです。このサボイキャベツがフランスになかったら、シュークリームという名前はこの世に生まれていなかったかもしれませんね。

サボイキャベツ

サボイキャベツとはフランスの伝統野菜

サボイキャベツは、フランスのサボイ地方に由来する野菜で、その独特な特徴と用途からヨーロッパ料理において重要な役割を果たしています。

特徴

  • 外観: サボイキャベツは、波打つような、やや凹凸のある葉が特徴的です。この葉は、一般的なキャベツに比べてやや柔らかいです。
  • 風味: 甘みがあり、一般的なキャベツよりも風味豊かです。この特徴的な風味は、多くの料理に深みを加えます。

歴史

サボイキャベツの歴史は、フランスのサボイ地方にその起源を持ちます。この地域はアルプス山脈に位置し、フランスとイタリアの文化が交差する地点として知られています。サボイキャベツは、この地域の豊かな土壌と気候で栽培され、ヨーロッパ全土に広まりました。

用途

  • 料理: サラダ、スープ、煮込み料理など、多様な料理に使用されます。その柔らかな質感と甘みが料理を引き立てます。
  • 栄養価: ビタミンやミネラルを豊富に含み、健康的な食材としても注目されています。

文化的意義

サボイキャベツは、シュークリームの語源にも関連しているとされています。シュー生地が焼かれた際に形成される波打つ外観が、サボイキャベツの葉に似ているため、「chou(フランス語でキャベツ)」と呼ばれるようになり、これがシュークリームの名前の由来となったと言われています。

このように、サボイキャベツはその風味、用途、歴史的背景により、ヨーロッパ料理において特別な位置を占めています。フランスのサボイ地方を代表するこの野菜は、多くの料理愛好家やシェフに愛され続けています。

シュークリームとサボイキャベツの比較

あらためてシュークリームとサボイキャベツの見た目を比較してみました。

▼シュークリーム
choualacreme.jpg

▼サボイキャベツ
savoykyabetsu.jpg

なるほど~と思いませんか。

サボイキャベツの見た目はインパクトありますね。一番外側の葉はゴツゴツした感じで、葉をめくると繊維質なのがわかるほどスジが浮き出ていて硬そうです。日本のキャベツとはイメージがまったく違いました。

サボイキャベツはフランスからオランダを経由して日本に伝わってきた

サボイキャベツはフランスのサボイ地方が原産とのことですが、フランス料理やイタリア料理でよく使われる野菜です。日本にはオランダを経由して伝わってきたようです。旬は冬なので春分の日を過ぎた今頃は名残の時期ですね。

せっかく手に入った貴重なサボイキャベツなので、早速食べてみました。サラダにして食べてみたい気持ちがありましたが、高農園の高さんからは「加熱調理してください」と言われましたでの、フライパンでオリーブオイルで炒め、塩をかけていただきました。

savoykyabetsuutame.jpg

自宅で作った家庭料理なので、高級フレンチのものとは比較できませんが、とてもおいしかった。しっかりした歯ごたえがあり、噛めば噛むほど濃い野菜の旨味がじゅわっとあふれてきます。日本のキャベツはやわらかくて甘みを感じますが、サボイキャベツは別物ですね。

高級フレンチではサボイキャベツはロールキャベツなどの煮込み料理に使うことが多いようで、生食には向かないようですね。

このサボイキャベツ、日本名は「縮緬キャベツ」といいます。縮緬(ちりめん)という名前をつけたキャベツとは、たおもしろい名前にしたものですね。

このサボイキャベツは能登島のNOTO高農園から調達しました

このサボイキャベツは石川県七尾市能登島にあるNOTO高農園さんから調達しました。NOTO高農園さんは、高利充さん博子さんご夫妻が中心になって運営している野菜農家です。能登島の西側にあるツインブリッジに近い能登島百万石という丘の上あたりに農場が広がっています。

takanouenura.jpg

ずっと自然栽培でやってきた高農園

高さんご夫妻はずっと自然栽培で野菜を作っています。すでに能登島に移住して20年以上経過。
2008年にトイップ大賞を受賞したさいには農業関係者仲間とともに大宴会をしたことがあります。その頃、高さんの畑で石釜焼きピザを焼いて食べたり畑見学をさせてもらったりしたことが懐かしいです。

高さんの畑に来たのは10年以上ぶりということですね。

takanouengohusai.jpg

高農園さんは高級レストラン御用達の野菜農家になっていてますが、一般個人向けの通販も始めています。

一般個人向けの野菜通販もスタートしました

そのきっかけは2020年4月のコロナ禍で初めての緊急事態宣言がでたことです。高農園さんの主要得意先である高級レストランが軒並み休業になってしまったことで売上が激減。さらに行き場がなくなってしまった野菜たちが廃棄の危機を迎えました。そのときに高農園さんを応援しようという方が中心になりクラウドファンディングのような取り組みがされ、それがネット通販のスタートだったということです。

takanouenyasai.jpg

NOTO 高農園
https://taka-farm.com/
〒926-0224 石川県七尾市能登島百万石町

詳しくは上記のホームページからご覧ください。

この野菜のダイレクト販売は、年間通じて100種類以上もの野菜を自然栽培で作っている高農園さんから直接購入できるからこそ価値があると思います。