「第三の波」という書籍は私の人生を大きく変えた1冊です。アルビン・トフラーの著書で日本語版の発売は1982年。ちょうど40年前です。私の手元にある書籍はもうぼろぼろで、ところどころ付箋が貼ってあって、本文にも何箇所かマーカーがつけられていました。私がこれを読んだのは1990年代で中小企業診断士の受験時代のころだったので、懐かしい思いもよみがえります。
この本をひっぱりだしてきて改めて開いてみたのには理由があります。たまたま今朝のSNSで知人がアルビン・トフラーの著書で「未来の衝撃」がすごい未来予言書であるというような内容のコメントを見たからです。「未来の衝撃」の出版は「第三の波」のさらに10年ほど前なので、著者のアルビン・トフラーさんの未来予測の慧眼ぶりには驚かせられます。
第三の波(アルビン・トフラー)を初めて読んだのは1990年代でした
「未来の衝撃」は読んだことがありませんが、あらためて「第三の波」をぱらぱらっと開いて読んでみました。
第三の波の概念ですが、
・第一の波は農業革命(18世紀の農業における変革でなく、人類が初めて農耕を開始した新石器革命に該当、1万年以上前のこと)
・第二の波は産業革命(18世紀におきた工業革命のこと)
・第三の波は情報革命による脱産業社会(情報化社会)
ということです。
人類の革命的な変化を大きく3つの時代に分けているのが特徴的です。
そして、もっとも紙面を割いて紹介しているのは、第三の波の時代のことです。
第三の波は、情報革命であり、今を生きている我々はその大変化の真っ只中にいるというわけです。
この本では、第三の波の時代になると、情報革命が進み、人の働き方を変えてしまうこと(リモートワークになる)、通貨の考え方が変わること(ブロックチェーンによる新しい価値のような概念)、民主主義が限界に達し政治体制が大きく変わること、などおどろくほど未来を言い当てています。
WEB1.0も2.0も3.0も第三の波の大変化の動きのなかにあります
あらためて、第三の波を読んで感じたのは、今起きている「WEB3(ウェブスリー)」は、第三の波という大変化が起きているまっただなかのひとつの現象のことにすぎないのかもしれないということです。
つまり通過点。まだまだ変化は続いていきますので、そのような考えで捉えていたほうがよいという思いを強くしました。
WEB3についてはすでに、「WEB3.0とはなんでしょうか?WEB3.0はブロックチェーンを基盤とし開放された自由な世界になりそう」という記事で紹介しています。
以下、再掲です。
WEB1.0は1995年ころから始まったインターネット黎明期の世界観を表しています。ちょうどマイクロソフトからウインドウズ95が発売されて秋葉原の電気街に購入する人が行列になったということが印象的ですね。そのころからのインターネットの世界のことです。ホームページを作ってハイパーリンクでつながるということが新鮮でした。
WEB2.0は2005年ころから始まったスマホやSNSの時代の世界観を表しています。GAFAM(Google、Amazon、Facebook、Apple、Microsoft)というアメリカの大手IT企業が事実上支配しているような時代になりました。
WEB3.0は2018年ころから始まったブロックチェーン時代の世界観を表しています。ブロックチェーンというとビットコインを代表とする暗号資産(仮想通貨)のイメージが先行するかもしれませんが、それはWEB3.0の一部です。WEB3.0は中央集権的ではない分散型の民主的なインターネットの世界です。
第三の波という大きな変化はまだまだ続きます。
このような時代に生まれて、生きていて、その現象を垣間見れるという奇跡に感謝しています。これからの世の中の変化がますます楽しみになりました。
※過去のブログ記事を見ると「第三の波」と書いたり「第3の波」と書いたり記述がゆれていましたが、ここでは書籍の表紙にかいてあるとおりに漢数字の三を使いました。
この記事を書いた遠田幹雄は中小企業診断士です
遠田幹雄は経営コンサルティング企業の株式会社ドモドモコーポレーション代表取締役。石川県かほく市に本社があり金沢市を中心とした北陸三県を主な活動エリアとする経営コンサルタントです。
小規模事業者や中小企業を対象として、経営戦略立案とその後の実行支援、商品開発、販路拡大、マーケティング、ブランド構築等に係る総合的なコンサルティング活動を展開しています。実際にはWEBマーケティングやIT系のご依頼が多いです。
民民での直接契約を中心としていますが、商工三団体などの支援機関が主催するセミナー講師を年間数十回担当したり、支援機関の専門家派遣や中小企業基盤整備機構の経営窓口相談に対応したりもしています。
保有資格:中小企業診断士、情報処理技術者など
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