WEBサイトを常時SSLにしたら、アナリティクスとサーチコンソールの設定も「https」に対応させておこう

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webmasterstoolsdown.jpg常時SSLに移行するWEBサイトが増えてきたが、アクセス解析系の設定が不十分な例が多い。つい忘れてしまいがちだが、自社のWEBサイトを常時SSLにしたあとにはグーグルアナリティクスとサーチコンソールもhttps対応にするため設定を修正する必要がある。修正していないとアクセス解析するデータが不正確になるため、どきっとする解析結果が表示されたりする。
今回は、対前年でほぼ同程度のアクセス推移しているWEBサイトで、集客キーワードが激減(検索アナリティクス)したように見えたという事例を紹介する。

グーグルアナリティクスからサーチコンソールのデータを見ることができる。

▼アナリティクスでみたサーチコンソールの検索クエリ
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4月10日ころから検索クエリが急激に減少していることがわかる。検索クエリとは検索エンジンで検索窓に打ち込まれた文字のことで、要は集客する検索キーワードである。その検索クエリ数が急激に減少するということはアクセス数が減少するということである。一日あたり150程度あった検索クエリが50以下に減少していることがわかる。一日あたり100以上の減少とは一大事。

しかし、実際にはアクセス数はそれほど大きな変化がない。

▼対前年比較のセッション数推移

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対前年で5%程度セッションは減少しているがさほど大きな変化ではない。検索クエリが一日100以上減少しているのであればセッション数も急激に減少するはずである。

検索クエリ数というのはGoogle検索からのアクセス数になるので、アナリティクスの参照トラフィックでGoogleからのアクセス数を調べてみることにした。

▼参照元がGoogleの場合のトラフィック
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上記のグラフや表で見る限りぜんぜん問題ない。対前年比較では0.67%の変化しかない。

では、検索クエリの急激な減少はいったいなにが原因だったのだろうか?

原因は、GoogleにインデックスされているURLがhttp://******.comからSSLのURLであるhttps://******.comに推移した。そして、サーチコンソールでhttpsの設定をしていなかったため、その記録がとれずアクセス減少のように見えてしまった。

課題は
・アナリティクスのプロパティ設定とビュー設定がhttpのままでhttpsに変更してなかったこと
・サーチコンソールにhttpsのドメイン登録を設定してなかったこと
であった。

すみやかに対応しておきたいものだ。

アナリティクスのhttps対応については2箇所変更するだけでよい。
https://dm2.co.jp/2017/02/sslhttphttps.htmlにて解説

サーチコンソールについては、あらたにhttpsでのサイトも登録追加する必要がある。
サーチコンソールで「プロパティを追加」をクリックしてWEBサイトのURLを追加する。
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当社のドメイン名の例で説明すると「http://dm2.co.jp」がすでに登録されているはずなので、常時SSLになった「https://dm2.co.jp」のほうも登録するということである。

▼当社のサーチコンソール画面
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独自ドメインで非SSLのほうだけ登録してあったとしてもだめなのである。SSLになったドメインのほうも追加が必要だ。

これらの設定がされていないとアクセス解析の数値がおかしくなることがある。既存の独自ドメインサイトを常時SSLに移行した場合に忘れやすい手続きなので要注意。