自然栽培の玄米を炊いて食してみた。生命力を感じる噛みごたえある米粒で、シンプルに梅干しだけて食べたが、そこはかとなくやさしい味わいである。
米の品種はコシヒカリ、農薬は使わず、肥料もやらないで栽培した米だ。無農薬無肥料の米を自然栽培米といっている。
奇跡のリンゴで有名な木村秋則氏はりんごで無農薬無肥料の栽培を確立した。2年前に木村秋則氏の講演を聞いた際に自然栽培をりんごだけでなく米やその他の農作物にも広げる活動をしていることを知った。その木村秋則氏の指導を受けたり、学んだりしながら自然栽培米にチャレンジしている米農家がある。この自然栽培の玄米はそのような活動をしている農業者の一人から調達したものである。
自然栽培のお米を生産しているばんばさん
この自然栽培の玄米は白山市の農業法人である有限会社ばんばさんのお米である。木村秋則氏に学ぶ自然栽培米という名称で購入することができる。
自然栽培米は農薬を使わない。それだけでなく肥料もやらないで栽培した米である。
無農薬だけの米なら今でもかなりの農家が取り組んでいるが、無肥料で米を育てている農家は極めて少ない。
自然栽培米の無農薬無肥料で米を栽培する方法は、まだ道半ばのようだ。自然栽培米に取り組んでいる多くの農家が、無農薬無肥料の自然栽培米は、普通の栽培方法(慣行栽培)に比べると収量は半分以下にしかならないという。前述のばんばさんのところでも、取り組み始めた数年前の収量は慣行栽培の1割程度しかなかったという。
(ちなみにばんばさんは米作り日本一というわれる日本農業大賞を受賞している農業法人で、代表者の番場睦夫氏は国内きっての米作りのプロフェッショナルである)
なぜ自然栽培で米を作るのか
なぜ、自然栽培米に取り組むのかというと、それが自然だから、だという。自然がいいのである。
人類の歴史の中で稲作の歴史には重みがある。稲作は1万年前からやっていたそうである。水田で稲作をするようになってのが3000年前だという。当時は、農薬も肥料もない。現代農業は化学肥料や農薬を大量に使うことで収量を増やしてきた。しかし、米の収量が増えることとと引き換えに何かを失っているような気がする。現代人のアレルギーや肥満などの問題の根源的なところともつながっているのかもしれない。
今年の猛暑で、たんぼでは害虫が大量発生したと聞いた。しかし、それは慣行栽培のたんぼだけだそうだ。化学肥料をまいている田んぼには虫がくる。だから防虫のために消毒と称して農薬をまく。クスリまみれである。化学肥料を増やすと消毒回数も増えるから農薬散布も増える。
さて、消費者はそんなお米を食べたいと感じるだろうか。
害虫が発生しなかったたんぼ
一方、自然栽培のたんぼには害虫が発生していなかった。かわりに雑草がぼうぼうだそうであるが、そのほうが自然である。
玄米を炊くときは白米のときより少し水を多めにし、一晩浸水してから炊いたほうがいい。
おいしく玄米をいただきます
炊く直前の浸水した米は冷たいほうがおいしく炊き上がる。だから、前日に浸水した玄米はお櫃ごと冷蔵庫に入れておくか、炊く直前に氷を入れるとよい。なお、ひとつまみほど塩を入れて炊くと、玄米はよりおいしく炊きあがると言われている。
ありがたく自然栽培米のごはんをいただく。感謝。
この記事を書いた遠田幹雄は中小企業診断士です
遠田幹雄は経営コンサルティング企業の株式会社ドモドモコーポレーション代表取締役。石川県かほく市に本社があり金沢市を中心とした北陸三県を主な活動エリアとする経営コンサルタントです。
小規模事業者や中小企業を対象として、経営戦略立案とその後の実行支援、商品開発、販路拡大、マーケティング、ブランド構築等に係る総合的なコンサルティング活動を展開しています。実際にはWEBマーケティングやIT系のご依頼が多いです。
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